情報発信ツールにはどんな種類がある?メルマガ・SNS・動画サイトなど各ツールの特徴を解説します

ブログ、メルマガ、SNSなど現代には数多くの情報発信ツールがあります。通信技術の発展によって動画を使った情報発信もすっかり普及し、個人でも簡単に世界に向けて自らをアピールできる時代になりました。

そんな世の中で情報発信を行うにあたって重要なのは、情報発信ツールの性質や特徴を見極め、自社にとって最適なツールを選ぶことです。情報発信ツールはそれぞれユーザー層や用途が異なり、ツール選びに失敗すると期待するような集客効果がまったく得られずに終わります。

そこで本記事では、ブログやSNSをはじめとした9種類の情報発信ツールについて詳しく解説します。最終的には情報発信初心者におすすめのツールはなにかについても解説しているため、最後まで読んでみてください。

目次

情報発信の性質は大きく2つに分けられる

情報発信の性質は大きく分けて2つあります。それは「ストック型」と「フロー型」です。大抵の情報発信ツールはストック型とフロー型のどちらが得意かが異なりますが、ものによっては両方の性質を併せ持ちます。

それではストック型とフロー型の情報発信について、さらに詳しく解説していきましょう。

ストック型とは?

ストック型とは、一度発信した情報が継続的な集客力につながるタイプの情報発信のことです。その代表的な例としてはブログが挙げられます。ブログは一度アップした記事がその先何ヶ月、何年も集客コンテンツとして機能することがあります。

ストック型の情報発信においては、コンテンツ一つひとつの集客力はあまり大きくありません。しかしながら、情報発信を継続する中で集客コンテンツが積み重なることで、最終的には非常に大きな集客を獲得できます。

ストック型の情報発信ツールの例
  • ブログ
  • YouTube
  • note

フロー型とは?

フロー型とは、トレンド性や速報性のある情報によって短期的な集客を獲得するタイプの情報発信のことです。代表的なフロー型の情報発信ツールとしてはメルマガやSNSが挙げられます。

フロー型の情報発信によるコンテンツは、ストック型のように継続的な集客につながることはありません。つまりコンテンツの寿命が短いということです。しかし、フロー型は情報発信のハードルが低く、継続的に運用しやすいのがメリットといえます。

フロー型の情報発信ツールの例
  • メルマガ
  • LINE
  • 各種SNS

情報発信ツールの種類と特徴

ここからは下記9つの情報発信ツールの特徴や活用の仕方について解説します。

  • Webサイト
  • メルマガ
  • LINE公式アカウント
  • Twitter
  • Instagram
  • Facebook
  • TikTok
  • YouTube
  • note

Webサイト

ブログや公式HPなど、自身のWebサイトを持つことは情報発信の方法として定番中の定番でしょう。SEO(検索エンジン最適化)によってストック型の情報発信ツールとして活用するのが一般的ですが、フロー型のコンテンツを発信することも可能です。

SEO(検索エンジン最適化)とは?

GoogleやYahoo!など検索エンジンからの流入を獲得するためのWeb施策のこと。効果が出るまで時間はかかるが、一度軌道に乗れば継続的な集客が期待できる

おすすめの運用法はSNSやメルマガなど他の情報発信ツールと組み合わせることです。そうすることで、ファンユーザーのアクセスが獲得しやすくなります。また、SEO単体で集客するより情報が拡散されやすくなるのもメリットです。

情報発信ツールとしてのWebサイトの特徴は、リーチ可能なユーザー層が幅広いこと。SNSはサービスによってユーザーの属性に偏りがありますが、検索エンジンは今どき誰でも利用します。

一応、若年層はGoogle、高齢層はYahoo!のシェアが高いという差はあります。しかし、Yahoo!の検索エンジンはGoogleのものを利用しているため、SEO対策で特に意識する必要はありません。

Webサイトの始め方はいくつかあります。もっとも代表的なのはレンタルサーバーなどを契約して、「WordPress」と呼ばれるサイト作成ツールを利用することです。この方法は少々難易度が高いですが、オリジナリティのあるWebサイトが作れます。

ブログであれば「はてなブログ」や「アメブロ」など、多くの無料サービスがあるため、お試し感覚で始めたいならそちらもおすすめです。

メルマガ

メルマガはフロー型情報発信ツールで、BtoCからBtoBまで幅広い場面で活用されています。特にBtoBでは、見込み客獲得と育成になくてはならない情報発信ツールです。

メルマガの特徴は顧客リストがあればすぐに効果が出始めることと、運用コストが低いことにあります。

例えば先ほど解説したWebサイト(SEO)の場合、集客効果が出るまで最短でも3か月程度はかかります。しかしメルマガであれば顧客のメールアドレスさえ知っていれば情報を伝えられますし、Webサイトを構築するよりも簡単に情報発信の環境が整えられます。

しかし、他のフロー型情報発信ツール(SNSなど)と比べてメルマガは拡散力がないのが特徴です。むしろその特性を活かして、クローズドな情報発信の場としてユーザーにアピールするケースが多く見られます。

そのためメルマガはバズを狙うというより、既存ユーザーのファン化を促すのに活用しやすいといえます。

LINE公式アカウント

LINE公式アカウントとは、LINEでメルマガのような情報発信を実現するビジネス向けサービスです。LINE公式アカウントの特徴はBtoCマーケティングと相性が良いことですが、BtoBで活用されることも少なくありません。

また、スマホのプッシュ通知によって、よりリアルタイムに情報発信できるのもLINE公式アカウントの特徴です。メルマガもプッシュ通知することは可能ですが、LINEに比べれば後回しにされやすく、そもそもメールアプリのプッシュ通知はオフにしているというユーザーも少なくないでしょう。

LINE公式アカウントの明確な弱点としては、ユーザー獲得の難易度と運用コストが高いことです。そのため、すでに自社商品・サービスを購買した顧客やリピーターなど、すでにエンゲージメントの高いユーザーに対する情報発信ツールとして活用するのがおすすめです。

Twitter

拡散性の高い情報発信ツールといえばTwitterです。まだブログのSEOが弱い段階でも、Twitterを上手に運用することで爆発的な集客を得ることが可能です。

また、エゴサーチで自社商品・サービスに興味がありそうなユーザーと「いいね!」やリツイートで接触できたり、トレンドのハッシュタグやキーワードを投稿に含めることでTwitter内検索による認知獲得が期待できます。

大抵のSNSに当てはまることですが、Twitterのユーザー層は20代以下のセグメントが厚めです。とはいえTwitterは記事執筆時点(2022/01/21)で4,500万人もの月間アクティブユーザーを抱える巨大なSNSで、よほどニッチなジャンルでない限り、あまりユーザー層を気にせず運用できます。

Instagram

Instagramは画像・動画の共有に特化しており、視覚的な情報発信に利用されるSNSです。食品、服・アクセサリー、雑貨・家具など、見た目が重要なファクターを占める商材を扱っている場合、Instagramはマストで活用すべき情報発信ツールとなります。

また、国内においてInstagramはTwitterに次いでユーザー数が多いSNSで、記事執筆時点での月間アクティブユーザーは3,300万人です。メインのユーザー層は20〜40代となっており、50代以降の高齢層の割合は少ないため、どちらかといえば若年から中年層へのリーチが得意といえます。

また、最近のInstagramはライブ配信も流行しており、リアルタイムな情報発信やユーザーとの双方向コミュニケーションにもよく活用されています。

Facebook

Facebookは世界最大級のSNSで、日本では2,600万人の月間アクティブユーザーを抱えています。国内のユーザー数は減少傾向にありますが、30代後半〜40代のユーザーが多く、BtoBに利用しやすいといった他のSNSにない特徴を持ちます。

Facebookの特徴は、独自のアルゴリズムによって制御されたフィードです。TwitterやInstagramのフィードは基本的に新しい投稿が上から順に表示されますが、Facebookのフィードは「意味のある交流がなされた投稿」が優先的に表示されます。

意味のある交流とは、具体的にいうと「いいね!」やシェア、コメントといった投稿に対するエンゲージメントのことです。Facebookを情報発信ツールとして活用するなら、エンゲージメント獲得を意識すると良いでしょう。

TikTok

TikTokは中国発のショート動画SNSで、ユーザーの平均年齢は34歳と若年層に偏っています。若年層に向けて効率よく情報発信するならTikTokは非常におすすめです。TwitterやInstagramより後発のSNSということもあり、フォロワー数が少なくてもバズりやすくなっています。

また、TikTokには動画作成用のBGMや加工ツールなどがサービス内に備わっており、YouTubeよりも動画作成のハードルが低くなっています。動画を使った情報発信ツールとしては手軽に利用できる点が、TikTok最大の特徴でしょう。

YouTube

YouTubeはいわずと知れた動画共有サイトのひとつです。基本的にはストック型の情報発信ツールとして機能しますが、2021年にショート動画機能「YouTube ショート」がリリースされてからはTikTokのような活用も可能になりました。

YouTubeの特徴はユーザー数が多く、若年層から高齢層まで幅広く利用されている点です。国内では6,500万人以上が利用しており、これはLINEに次いで多い数値です。

YouTubeを利用する上で押さえておきたいポイントは、YouTubeの動画はGoogleの検索結果上部に一覧される場合があることです。そのため、動画のキーワード対策を意識することで、YouTube内だけでなく検索エンジンからの流入も見込めます。

きちんと活用するには一定の動画編集スキルや運用リソースが必要なため、なかなか簡単には実践できないのが難点ですが、余裕があればぜひ取り組みたいところです。

note

noteはブログ型のコンテンツ共有プラットフォームで、2020年には月間アクティブユーザー数が6,300万人を突破した急成長中のサービスです。起業家、フォトグラファー、ミュージシャン、芸術家など多くのクリエイターやビジネスパーソンにnoteは愛用されています。

また、コンテンツの有料販売や定期購読マガジンの発行によって、情報発信自体をそのまま収益化できるのは大きな魅力です。

ブログ型ということで検索エンジンからの流入が多少期待できますが、それについてはオリジナルのWebサイトの方が得意なため、あくまで付随的なものと捉えましょう。

noteは商品・サービスのプロモーションというより、すでに自身・自社のブランドがある程度確立されており、付加価値がビジネスの活動そのものにある場合と相性が良いです。

結局、情報発信ツールは何を選べば良い?

ここまで様々な情報発信ツールを紹介しましたが、色々ありすぎて何を選べば良いのか分からないと感じたかもしれません。

そんな方のために情報発信ツールを今回紹介した中から選ぶなら、筆者としてはブログとメルマガの組み合わせをまずおすすめします。なぜなら、ブログとメルマガはどちらも運用コストが低く、同時に運用しても比較的負担が少なく済むためです。

具体的な運用方法としては、ブログでは検索エンジンからの流入を狙って更新しつつ、既存顧客への情報発信としてメルマガでブログの更新を通知する、というやり方です。この方法ならブログの立ち上げ時点で情報発信が成立し、効果が出るまで時間がかかるというSEOの弱点を解消できます。

もし手元に顧客リストがない場合は、メルマガではなくTwitterやInstagramなど手軽に投稿できるSNSを開始するのもよいでしょう。

なお、メルマガの運用ノウハウについては当サイトでいくつか解説記事があるため、そちらもぜひ参考にしてください。

メルマガとは? 今だからこそ効果があるメルマガの基礎知識を初心者向けに解説!

情報発信ツールまとめ

最後に今回解説した9つの情報発信ツールの特徴を表にまとめておきます。

Webサイトユーザー層を問わず集客可能なストック型情報発信ツール。検索エンジンからの流入だけでなくメルマガやSNSなど他のツールと組み合わせて運用するのが効果的
メルマガ既存顧客や見込み客へのリーチが得意なフロー型情報発信ツール。メールアドレスさえあればすぐに効果が発揮され、低コストで運用可能
LINE公式アカウント主にBtoCで活用しやすいフロー型の情報発信ツール。運用コストやユーザー獲得の難易度は高いが、既存ファンへの情報発信としては最適
Twitter情報の拡散性・流動性の高いSNS。SNSの中でも幅広いユーザー層を持ち、多くのジャンルで活用可能
Instagram画像・動画など視覚的な情報発信が得意なSNSで、ファッションや飲食店などビジュアルが魅力の商材と相性が良い。若年層から中年層のセグメントが厚め
Facebook中高年層のユーザーが多く、BtoBと相性がよいSNS。投稿のエンゲージメントをいかに獲得するかが運用のポイント
TikTok動画を使った情報発信ツールとしては比較的、手軽に活用できる。後発のSNSということで投稿が拡散されやすく、始めるなら今がチャンス
YouTubeLINEに次いでユーザー数の多い情報発信ツールで、検索エンジンからの流入も見込める。ハードルが高い分、得られる効果も大きい
note様々なクリエイター・ビジネスパーソンに活用されているブログ型プラットフォーム。すでにブランドが確立されている企業・個人と相性が良い

情報発信ツールはそれぞれ特徴が大きく異なるため、自社の目的やターゲットに合わせて選ぶのが重要です。また、どれか一つだけに絞って運用するよりは、フロー型とストック型の情報発信ツールの両方を同時に運用したほうが効率よく情報発信できます。

もしこれから情報発信を本格的に行うなら、ブログとメルマガの組み合わせがもっともおすすめです。ブログとメルマガは低コストで運用できるため同時に始めやすく、初心者向けだからです。

また、メルマガは顧客リストさえあればすぐにアプローチできるため、ブログのSEOが弱い段階でも情報発信の効果が得られるのがメリットです。手元に顧客のメールアドレスリストを用意して、さっそく情報発信に取りかかってみましょう。

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この記事を書いた人

Email Rising編集部です。Email Risingではメール配信システムやメールマーケティングについてのお役立ち情報を発信しています

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