メルマガとは? 今だからこそ効果があるメルマガの基礎知識を初心者向けに解説!

SNS広告やYouTube、SEO対策など様々なマーケティング施策がある現在もメルマガが廃れることはありません。

ですが、プライベートの連絡手段としてメールの利用頻度が減っている今、果たしてメルマガは本当に効果があるのか疑問に思う方もいるでしょう。

本記事では、知っているようで知らない「メルマガ」について一から解説します。

目次

メルマガとは?

メルマガとは「メールマガジン」の略で、企業や公的機関が購読希望者に対して定期的に配信するメールのことを指します。メルマガは、メールを使ったマーケティング手法の一つで、送りたい読者に直接メッセージを発信できるという特徴があります。

テレビCMや雑誌広告、SNS、YouTubeなど、他のマーケティング手法は基本的には「対不特定多数」を対象としますが、メルマガは送りたい相手をある程度絞ることができます。

そうした特徴から顧客との関係性を構築しやすく、販売促進や営業だけでなく顧客の育成・教育も行いやすいツールです。

メルマガの定義は、購読者に定期的に配信するメールです。定期的な配信という意味では、営業目的ではない周知メールもメルマガの一部と言えるでしょう。

メルマガは効果がない?

SNSやWeb広告が主流の今、メルマガが果たして効果が出るのか、もう時代遅れの手法ではないのか、疑問に思う方も多いかもしれません。

総務省が出している「情報通信白書」によると、2020年時点の「インターネットの利用目的・用途」で最も多いのは「電子メールの送受信」という結果が出ています。

年齢別に見ると、13歳〜19歳の数値が低くなっていますが、20歳以上は高い数値を示しています。

出典:財務省「令和3年版情報通信白書」

イメージ的には「古くさい」と思われがちなメールですが、いまだに多くの人がメールを利用していることが分かります。

確かに、連絡手段としてメールは使われなくなってきていますが、ビジネスシーンではまだまだメールが主流です。メールアドレスは、企業、個人に関わらず広く普及しており、今後もメールアドレスの数は増え続けます。

kinsta社の調査によると、2021年現在、世界中で40億人以上の人がメールを使用していると言われています。

その数が増えれば増えるほど、メルマガを通して営業活動や販促を行うチャンスも増加するというわけです。

メルマガにネガティブイメージがついた理由

市場規模が成長し続け、コストパフォーマンスの高いメルマガですが、何となくネガティブなイメージがありませんか?

送信者の分からない迷惑メール、全く興味のないメルマガ、やたら売り込みが強いメルマガなど、一度は皆さんも経験あるのではないでしょうか。

これらは、送信側が購読者の心情や反応を無視した、メールを送り続けているからです。

中には、読者の気持ちを考えてメルマガ配信を行っていた送り手もいるかもしれません。ですが、大多数の「鬱陶しい」と感じるメルマガのせいで、ネガティブイメージを持っている方もいるということを配信する場合には頭に入れておきましょう

効果の出るメルマガとそうでないメルマガの違い

効果の出るメルマガは共通して「読者目線」を大切にしています。マーケティングの本質ではありますが「また届いてるよ…」と思われるようなメルマガは、読者目線を無視した結果です。

「今月の売上ノルマを達成しないといけないから」
「イベントの参加人数を増やさないといけないから」

短期的な目的でメルマガ配信を行うと、圧倒的に読者目線が不足します。

配信先が多くあれば、短期的な目的でも少数の層が反応してくれるかもしれません。

ですが、そうしたメルマガ配信を繰り返していると、開封率が下がり、最悪の場合、購読停止や迷惑メールボックスに振り分けられる、といった事態になってきます。

そういった配信が続くと、メルマガの効果が出なくなってくるので担当者は「メルマガは効果が出ない、時代遅れだ」と感じます。

ですが、継続的に効果を出すメルマガというのは、目先の利益だけを追わず長期的な目線を持って配信を行います。読者にとって有難いと感じる内容のメルマガを配信し、ブランドイメージを向上させ、高い開封率を維持することで、読者との関係性を構築しコンバージョンを生み出していきます。

長い目で見れば、商品の購入には至らなくとも、良好な顧客リストを維持し続けた方が利益は高くなるはずです。

メルマガ配信の目的とは?

メルマガを配信する目的は、主に以下の3つに分けられます。

メルマガ配信を行う際には、自身のメルマガがどれに分類されるのか意識しておきましょう。

情報伝達

まず一つ目は、学校や公的機関、自治体などからの情報発信、会員登録や購入手続き完了を知らせるメールをはじめとした。情報伝達を目的としたメルマガです。

これらのメールは「適切なタイミングで確実に届くこと」が重要です。

例えば、自治体からの災害情報や、学校からの連絡メールが届かないと、大変なことになってしまいます。スパムメール認識されて迷惑メールフォルダに振り分けられたりしないように対策しておくことが重要です。

販売促進・営業

二つ目は、メルマガを通した販売促進、営業です。売上向上を目的として、メールを使い顧客層に合わせてアプローチできるというのが、メルマガの特徴です。

商品に対しての関心度合い、性別、年齢、居住地など、顧客情報が分かっていれば、それぞれに合わせた内容を送ることができます。

商品を売るにしても「まだ一度も商品を買ったことがない人」「一度だけ買ったことがある人」「継続的に商品を購入している人」では、送る内容も変わってくるはずです。

まだ一度も買ったことが無い人には、クーポンやキャンペーン情報、一度だけ買ったことがある人や、継続的商品を購入している人には、新製品情報を送るなど、それぞれに適切なメールを送ることでメルマガの効果も高まります。

顧客のファン化

3つ目は、顧客のファン化です。マーケティング用語では「ロイヤルカスタマー」とも言いますが、商品やサービス、企業に愛着心を持っている顧客層をメルマガを通して作っていきます。

突然ですが、パレートの法則というのをご存知でしょうか。パレートの法則とは、売上の8割は顧客全体の2割を占める「ロイヤルカスタマー」から生まれるというものです。

さらに、マーケティングでは有名な「1対5の法則」「5対25の法則」というものがあります。

  • 1対5の法則…新規顧客に販売するコストは既存顧客に販売するコストの5倍かかる
  • 5対25の法則…顧客離れを5%改善すれば、利益が最低でも25%改善される

新規顧客獲得のためにコストをかけることが悪いというわけではありません。ですが、この二つの法則からはロイヤルカスタマーの重要性が分かるかと思います。

顧客に対して直接コンタクトが取れ、一対一のクローズなコミュニケーションツールであるメルマガは顧客のファン化を行うには非常に有効と言えます。

メルマガのメリットとは?

改めて、メルマガの持つメリットをまとめました。

メルマガには他のマーケティング手法と比べて3つの特徴的なメリットがあります。

低コストで行える

Web広告をはじめ、何かしら広告を行うとなると表示期間や広告の規模に合わせてコストがかかってきます。そして、規模が大きくなればなるほど費用も高くなってきます。

メルマガと似た広告方法として「ダイレクトメール」があります。

こちらも直接顧客に配信できるツールですが、配信先が多くなれば、それだけ印刷代や郵送費がかかります。その点、メルマガは顧客数が増えても、必要なコストはほとんど変わりません

本格的なメルマガ配信を行う上では有料ツールの導入も必要になりますが、テスト的にやってみたいという場合には、無料で始めることも可能です。

プッシュ型広告

マーケティングの方法は「プル型」と「プッシュ型」に分かれます。

プル型、プッシュ型のどちらが優れているというわけではなく、両方を組み合わせることが重要です。

プル型広告は低コストで長期的に、プッシュ型広告は高コストで短期的に結果を出すというように一般的には言われますが、メルマガはプッシュ型広告でありながら低コストで行えるという特殊な手法になります。

タイムリーな情報発信

メルマガは、送りたい時に、いつでも情報発信できるというメリットがあります。

ダイレクトメールやチラシなどは、印刷、製本、郵送など、顧客の元に届けるまでに時間がかかります。その点、メルマガは発送の手間がなく、コンテンツの制作時間も抑えることができるので、時事的な内容などにも対応することができます。

効果測定が可能

メルマガ配信専用のシステムを導入すれば、以下のようなデータを集積することができます。

  • 到達率…配信されたメールが受信者に届いた割合
  • 開封率…配信されたメールが開封された割合(読まれた割合)
  • クリック率…本文中のリンクがクリックされた割合

こうしたデータを集め、どのようなタイトルに読者は反応しているのか、届いたメールがどれくらい読まれているのか分析し、改善を重ねていくことでメルマガの効果を向上していくことができます。
他のプッシュ型広告と比較しデータを集めやすいというのもメルマガの大きなメリットです。

メルマガの配信方法とは?

次に、実際にメルマガを配信するにはどのような方法があるのか解説します。

メルマガの配信方法は主に3つの方法に分けられます。それぞれ説明していきましょう。

BCC配信

メールの「BCC機能」を使うのが、最も手軽にメルマガ配信する方法になります。

BCCを使って一斉送信を行えば、受信者同士でお互いのアドレスを確認することができないので、一応メルマガ配信の形式を作ることは可能です。

ただし、あくまでも「一応」です。

というのもBCCを使った一斉送信には以下のようなリスクがあるからです。

  • 人為的ミスによりToやCCで送ってしまい情報漏洩
  • 配信速度の低下
  • ブラックリストに登録されメールが届かなくなる
  • スパムメール認定される

企業でメルマガ配信を行うのであれば、情報漏洩や重要なメールの配信遅延が起きると、信用問題にも発展しかねません。

一応、メルマガ配信を行うことはできますが、おすすめできない方法です。

BCCを使った一斉送信によるリスクは以下の記事でも詳しく解説しています。

メール配信システムとbccの違いは?メーラーのbccを使う前に知っておきたい4つの事

Excelとメーラー

メルマガ配信を行う以上、顧客リストの管理が非常に重要です。

というのも、メルマガの「顧客に合わせたアプローチができる」というメリットを生かすためには、顧客情報を正確に管理し、それをメールの宛先に反映させる必要があるからです。

また、無効なメールアドレスに配信を続けたり、配信停止を希望するアドレスにメールを送り続けていると、メールの到達率の低下を招きます。到達率の低い送信元は迷惑メール認定される可能性が高くなります

そうした問題を解消するために、Excelで顧客情報を管理し、送りたいアドレスをExcelから抽出し、適切な読者にメルマガ配信を行います。

この方法を使えば、無料でメルマガ配信を行うことはできますが、結局先ほど解説したBCCを使った一斉送信になることに加え、配信先が増えてくるとExcelを使った顧客管理が非常に手間になってきます。

配信リストが少数であればこの方法でも対応できるかもしれません。

メール配信システム

ここまで紹介した2つの方法ではメルマガの持つメリットを最大限生かせません。それに加え、情報漏洩や配信遅延といったトラブルと隣り合わせで、常にリスクと隣り合わせの状態でメルマガ配信を行うことになります。

こういったリスクを解消し、面倒な顧客管理を効率的に行うためには「メール配信システム」の利用をおすすめします。

特に、企業、公的機関からのメルマガ配信を考えている担当者の方は必要不可欠なシステムです。

【初心者向け】メール配信システムとは?安全かつ確実なメール配信を行うための必須ツールについて解説します

安全・確実、かつ長期的にメルマガ運用していくには必須ツールとなりますので、担当者の方はぜひご検討ください。

メルマガの配信形式とは?

メルマガには「テキスト形式」と「HTML形式」の二種類あります。

メールマーケティングを行いたいのであれば、配信形式はHTMLがおすすめです。理由はなんと言っても「効果測定ができて訴求効果が高い」からです。

現在主流となっている「HTML形式」という言葉を初めて聞いたという方は、ぜひこの機会に知っておきましょう。

HTMLについては以下の記事で詳しく説明していますので参考にしてみてください。

メール集客の常識!HTMLメールの作成はメール配信システムで簡単に

テキスト形式

テキスト形式は、文章だけで構成されるメールです。文章のみなのでビジュアル的な訴求効果が低く、効果測定もできないというデメリットがあります。

ただ、BtoBのメールのやりとりにおいてはテキスト形式を使っていることも多くあります。

一般社団法人日本ビジネスメール協会が行った「ビジネスメール実態調査2020」によると、仕事のメールでは67.14%の人がテキスト形式を使用しているという結果が出ています。

企業によっては、ウイルス対策、サーバー容量節約の観点からHTMLを受信しないように設定しているところもあります。一昔前では、HTML形式のメールは勝手に迷惑メールボックスに分類され、相手にメールが届かないというトラブルも頻発していました。

そういった背景から、BtoBのやりとりではテキスト形式が主流でしたが、最近はメーラーのセキュリティ向上とスマートフォンの普及によりHTMLメールを使用する企業も増えてきています。

先ほどのビジネスメール実態調査からも、HTML形式の利用が徐々に増えているという調査結果が出ているので、今後はビジネスシーンでもHTMLメールの利用が増えてくるかもしれません。

HTML形式

HTML形式のメールは、画像を利用しデザイン性の高いメールを作成できること、そして開封率やクリック率の測定ができることが特徴で、テキストメールよりも高い反応率が期待できます。

もちろんデメリットも存在します。

HTML形式のメールは受信者の設定によっては相手に届かない可能性があります。また、せっかく綺麗にデザインしても相手側の環境によってはレイアウトが崩れてしまうことも考えられます。

それからHTMLメールはデザイン性が高く、高機能なゆえ、それなりの知識がないと作成できません。

素人が一からHTMLメールを作成するとなると、本来の目的であるメール配信まで中々辿り着くことはできないでしょう。

そうしたデメリットを解消するのが、先ほども紹介した「メール配信システム」です。

メール配信システムによっては、HTMLメールの作成エディタがあったり、豊富なテンプレートが用意されていて、HTMLに関する知識がない方でも簡単にHTML形式のメールが作れるようになっています。

効果的なメルマガの配信を行うポイントとは?

では、最後に効果を出すメルマガ配信を行うポイントを解説します。

せっかくメルマガ配信をするなら、ただお客様にメールを送って終わりではなく、メールを通して売上、問い合わせ等の向上を目指していきましょう。

一貫性を持たせる

読者が興味の持つメルマガはテーマやコンテンツに一貫性があります。

あれもこれもと情報を詰め込みたくなる気持ちは分かります。ただ、雑多な情報発信を行うメルマガほど、読者は離れていってしまいます。特に現代人はインターネット、SNSの発展で様々な情報が身の回りに溢れ、情報過多がストレスにもなっています。

だからこそメルマガは、内容、コンセプトに一貫性を持たせ、読者の望む情報を送るようにしましょう。読者も興味のある情報だけを届けてくれるメルマガを好むはずです。

業種によって多少のばらつきはありますが、「Constant Contact」がまとめたメルマガの平均的な開封率は16〜17%ほどです。

全員が読んでくれるようなメルマガ配信はほぼ不可能です。メルマガに興味を失って購読解除する人も出てくるでしょう。それならば、コンセプトや内容をしっかりと決め、そこからブレないメルマガ配信を心がけ、コアな読者を作っていきましょう。

そういった配信が、ファンを作り、メルマガを通してロイヤルカスタマーを育成するという流れに繋がります。

効果測定を行う

一貫性を持たせた配信は大切ですが、効果が出ていなければただの自己満足な配信で終わ理です。

メルマガ配信を行う上では、必ずメールに対する読者の反応を分析し「読者の興味関心が高いこと」を常に探るようにしましょう。

メルマガ配信→効果分析→メルマガ配信…という流れが、読者の満足度が高いメルマガを作り出します。

配信リストを最新の状態に保つ

どんなに良いメルマガを作っても相手に届かなければ意味がありません。

その上で重要なのが「配信リストの整備」です。

先ほども少し解説しましたが、無効なメールアドレスや、購読停止を希望するアドレスにメールを送り続けているとスパム業者認定され、メールが届きづらくなります。

メールの到達率が低下すると、豊富な顧客リストがあったとしてもそれを最大限活かすことができなくなります。

メールの到達率は、メルマガ配信を行う上では非常に重要な指標になります。常に高い水準を保つことで「メールが届かない」というトラブルを避けるようにしましょう。

繰り返しになりますが、メール配信システムを使えばそういった問題は解消されます。

メルマガ配信に特化したシステムなので、送ったメールのうち何%が読者に届いたのかがすぐに分かることに加え、無効なアドレスの自動検知、購読解除を希望するアドレスの自動排除なども行うことができます。

メールの到達率に関しては以下の記事で詳しく解説しています。

メールの到達率が低い時の原因と対策。到達率を上げるために信頼できるメール配信システムを使おう

まとめ

以上、メルマガとはどんなものなのか全体像を解説してきました。

メルマガは、低コストで顧客に対してプッシュ型の広告ができる数少ないツールです。

実は、読者の望む情報を個人宛に届けるツールというのは意外にありません。SNSやYouTube、Web広告などはお客様に見つけてもらう必要があるからです。

また、そういった特徴から顧客の育成ツールとしても有効です。顧客情報が分かれば
、顧客層によって配信内容を変え、段階ごとに適切なアプローチができます。

プライベートではメールをほとんど使わなくなってきているので、メルマガがマーケティングツールとして有効なのか疑問に思うかもしれませんが、メルマガが廃れないのにはきちんとした理由があるのです。

メルマガ配信を行う上では、メール配信に特化した「メール配信システム」の利用を強くおすすめします。

【最新版】メール配信システムを徹底比較!2021年のおすすめはコレ

こちらの記事では、数多くあるメール配信システムを比較し、まとめています。

「メール配信システムに興味はあるけど数が多すぎて結局どれにすればいいのか分からない」

そんな方はぜひ参考にしてみてくださいね。

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この記事を書いた人

Email Rising編集部です。Email Risingではメール配信システムやメールマーケティングについてのお役立ち情報を発信しています

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