おすすめメールリレーサービス比較11選!選び方やメリット・デメリットを徹底解説

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「メール」と聞くとどこか古いツールのように感じますが、実際は近年でもメールの利用率は上がっており、メール配信市場も拡大しています。

日々多くのメルマガが受信BOXに届きますし、何かの商品やサービスを申込んだときの確認メールや自動送信のメールもやはり「メール」で受信しています。

そんな、日々いたるところで活用されているメールですが、迷惑メールやなりすましなどにも使われることも多くなっており、インターネットサービスプロバイダやキャリアメールなどでもセキュリティは強化されています

Gmailにおいても2024年2月から送信者ガイドラインが変更されており、以下のような記載がされました。

このガイドラインでは2024年2月以降、Gmailアカウントに1日あたり5,000件を超えるメールを送信する送信者は、送信ドメインにSPFレコード・DKIM署名・DMARCメール認証の設定が必要などの記載があります。

送信したGmailが届かないとお悩みの場合は以下の記事を参考にしてください。

関連記事:【2024年2月から】Gmailの送信者ガイドラインが変更!対応方法まとめ

そんな状況の中、近年ではメールリレーサービスを導入する企業が増えています。

メールリレーサービスとは、インターネット上でメールを送受信する際に、メールの転送を行うサービスのことです。このサービスは、メールサーバー間でメールを中継する役割を果たし、最終的に受信者のメールサーバーまでメールを届けます。

本記事では、おすすめのメールリレーサービスを厳選し、それぞれの特徴、メリット、デメリットを詳しく解説します。また、サービス選びの際に考慮すべきポイントもご紹介しますので、最適なメールリレーサービスを選ぶことができるようになるでしょう。

メールリレーサービスをお探しの方はぜひ最後までご覧ください。 

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目次

メールリレーサービスとは?

上述したようにメールリレーサービスを活用することで、スパム対策やセキュリティの強化も可能となります。

その他にも、メールを高速かつ確実に届けることができるなど様々なメリットがありますのでご紹介していきます。 

メールリレーとは

メールリレーとは、インターネット上で電子メールを送信者から最終的な受信者に転送するプロセスです。

以下、メールリレーの基本的な流れになります。

  1. 送信者のメールクライアントがメールを送信サーバーに送る
  2. 送信サーバーはメールを受信者のドメインのメールサーバーに転送する
  3. 受信サーバーがメールを受信者のメールボックスに配信する

 メールリレーは、インターネット上でメールが効率的に送受信されるための基本的なメカニズムです。

しかし、不正利用されるとスパムメールの拡散に利用されることがあります。そのため、多くのメールサーバーでは、不正なメールリレーを防ぐためのセキュリティ対策を実施しています。

また、多くのメールリレーサービスは、スパム対策、SMTP認証、配信確認などの機能を提供し、メールの安全性と信頼性を高める役割を果たします。

メールリレーサービスとは

前述した通り、メールリレーはメールを中継して送信します。この時、送信元と送信先のメールを仲介するサービスが「メールリレーサービス」です。メールサーバー間でメールを中継する役割を果たし、最終的に受信者のメールサーバーまでメールを届けます。

メールリレーサービスは、主に以下のような目的で利用されます。

  • メール到達率の向上
  • 大量メール配信の効率化
  • 送信者の認証と信頼性の確保
  • メール送信のログ管理と分析 など

メールには重要事項の記載が含まれることも多く「届かない」となれば、ビジネス上で大きな損害になるリスクがあります。

また、メールリレーサービスを利用することで、メールサーバーの管理・運用、IPレピュテーションの管理など、本来は自社のエンジニアが対応すべき面倒な業務も対応の必要がなくなります

メール配信業務においてメールリレーサービスは必須と言っても過言ではありません。

メルマガ配信システムとの違い

メルマガ配信システムでは保有しているリストをアップロードして一斉配信するのに対し、メールリレーでは既存のシステムとの連携やSMTPサーバーを経由してメールを配信がメインとなります。

メルマガ配信システムには、メール作成支援機能、配信機能、開封率などをチェックする効果測定機能などが搭載されている一方で、メールリレーサービスは「メールの配信」に特化したサービスになります。

もちろん、大量のメールの配信にも向いており、大量のメールを配信する際におきやすい遅延や不達などのトラブル回避と到達率の改善に期待できます。 

人気のメールリレーサービス3選

まずはメールリレーサービスの中でも、特におすすめのシステムをご紹介します。

メールリレーサービスの詳しい機能や導入のポイントについては記事の後半で紹介しています。以下のメールリレーサービスは機能やコストが優れていることに加え、口コミでも評価の高い3つになります。

ブラストエンジン

提供会社株式会社ラクスライトクラウド
初期費用0円
月額料金3,000円〜(10,000通)
サポート電話・メール

SMTPリレーでのメール送信を行う場合は「ブラストエンジン(blastengine)」の利用がおすすめです。トランザクションメールやサービスなどからの自動送信メールなど普段のメール配信のエンジンとしての活用が可能となります。

ブラストエンジンは簡単にメールの大規模高速配信が可能なSMTPリレーサーバーを提供していますが、同時にメールサーバーを必要としない、APIでのメール送信の仕組みも提供しています。

サーバーの運用やメンテナンスはblastengineで行うため、常に高いIPレピュテーションを保って安全にメールを送ることができます。

以下のような課題がある場合はブラストエンジンの利用を検討するとよいでしょう。

  • 自社のIPアドレスやドメインがブラックリストに登録されてメールが届かない
  • 国内キャリアへのメールが届かず対応方法もわからない
  • 自社でメールサーバを管理・運用したくない

また、導入社数22,000社、13年連続顧客導入数No.1の姉妹製品blastmailの技術力で構築した配信基盤で、各メールプロバイダ、携帯キャリアドメインへの最適化と大規模ネットワークを経由してメール配信を行い、日本国内への圧倒的な到達率を実現しています。

それでいて、月額3,000円から利用ができるためコストパフォーマンスも高く、メールだけでなく日本語での電話サポートにも対応しています。

メールアドレスの入力のみですぐにトライアルを始めることができますので、是非試してみてください。

公式サイト:https://blastengine.jp/

ベアメール

提供会社株式会社リンク
初期費用50,000円
月額料金5,000円〜(10,000通)
サポート電話・メール

ベアメールはメールの高速配信・到達率の改善を実現する「メールリレーサービス」だけでなく、メールに問題点がないか分析し健全性を診断する「迷惑メールスコアリング」を提供しています。

お客さまの環境や状況に応じて2つのサービスを組み合わせることで、メール配信に関する運用の手間を削減し、到達率の改善を実現します。 

一度の配信で数十万件のメールを遅延なく高速配信が可能になるベアメールですが、API連携などを利用する場合は、初期費用・基本料金にプラスしてオプション料金が必要になりますので、コストを気にせず予算が潤沢にある企業におすすめです。

ベアメールの詳細はこちら >

SendGrid

提供会社Twilio Inc.
初期費用無料
月額料金2,300円〜(40,000通)
サポートメールのみ

SendGridは世界的にも利用されているサービスですが、UIは英語で構成されている点は注意が必要です。

システム自体の性能はよく、価格的なメリットもあるためコストパフォーマンスが高いサービスと言えるでしょう。ただし、サポートがメールに限られている点は注意が必要です

メールに関するトラブルは実際に利用する顧客にとっても重要で対応の遅れは致命傷になりかねません。

トラブル時の対応を自社で行うリソースがあり、英語に抵抗がない環境の場合は、SendGridを利用することで高いコスパを実感できるでしょう。

SendGridの詳細はこちら >

メールリレーサービスのメリット

メールリレーサービスを利用するメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。上記でも簡単に紹介しましたが、ここで更に詳しくみていきましょう。

メール到達率の向上

信頼性の高いメールリレーサービスを使用すると、送信したメールが受信者のメールボックスに届きやすくなります

メールリレーサービスは、送信者のドメインのIPレピュテーションの管理や送信側のメール認証をサポートし、メールがスパムとして判定されるリスクを減らします。

ただし、メール認証は送信者自身での設定も必要になるため注意しましょう。

大量メール配信の効率化

ニュースレターやプロモーションメールなど、大量のメールを一度に送信する際にもメールリレーサービスは配信の効率化を実現します。

そもそも大量のメールを送信するという行為自体がスパムメールと間違われかねません。メールリレーサービスには配信速度の調整やスケジューリング、複数IPからの配信などの技術によって大量のメールでも効率的に届けることができます。

送信者の認証と信頼性の確保

提供サービスによりますが、メールリレーサービスはメール認証技術である「SPF、DKIM、DMARC」を利用することができます。これにより、送信者の信頼性が高まり、スパムやなりすましを防ぐことができます。

近年はメールに関してセキュリティの強化などが著しいです。そのような状況から、本記事の冒頭でも紹介したGmail送信者ガイドラインの変更などがあります。

Gmail宛に1日5,000件以上のメール送信をする場合は「SPF、DKIM、DMARC」の設定は必須になりますし、今後もこのようなセキュリティ強化の流れは続くと思われます。

メール送信のログ管理と分析

こちらもサービスによりますが、メールの送信、バウンス情報などを一定期間保存し検索、閲覧が可能となります。

その他にも「バウンスメール自動対応 」「IPレピュテーション管理」「ブラックリストへの対応」など、今までメールサーバーの運用にかかっていたリソースを大幅に削減することができます。

その他のセキュリティ強化要件

利用するメールリレーサービスによって対応しているセキュリティ機能は異なりますが、以下の機能に対応しているか注目して選択するとセキュリティ強化につながるでしょう。 

DKIM(Domain Keys Identified Mail)認証

送信ドメインの認証技術の一つです。送信元が電子署名を行い、受信者が検証を行うことで送信者のなりすましやメールの改ざんを検知します。

 メールアドレスの暗号化

公開されるアドレスを暗号化し不正利用やスパムメールから保護します。

 SSL(Secure Socket Layer)/TLS(Transport Layer Security)

一般的に秘匿される情報(クレジットカード番号など)を保護し、盗み取られるのを防止するため広く利用されている暗号化システムです。過去ではSSLが主流だったが、脆弱性が見つかったため現代ではTLSが主流です。また、暗号化に加えて電子証明書で本人確認をすることで、なりすましを防止します。

STARTTLS(START TLS)

SSL/TLSを利用しても暗号化されていない平文の通信を、暗号化通信に切り替える仕組みです。通信経路の暗号化が可能で、この機能を利用すれば通信を保護する機能のないSMTPでも安全な通信ができます。

S/MIME(Secure Multipurpose Internet Mail Extensions)

高度な認証や暗号化通信が可能な規格です。銀行でも利用されるほど信頼性が高く、メール本文に加えて電子証明書と電子署名を付加した添付ファイル付きでメールが送信されます。

メールリレーサービスのデメリット

前述した通り、メールリレーサービスにはさまざまなメリットがあります。正直、メール配信業務を行う場合はメールリレーサービスを利用するべきだと思いますが、強いてデメリットを挙げるとすれば以下のようなものがあります。

  • システム利用料金
  • システム連携の工数
  • 利用システムでの不具合の可能性

メールリレーサービスによって異なりますが、配信するメールの数が多すぎると事前のプラン料金だけでなく別途課金が必要になる場合もあるので注意が必要です。

とはいえ、このようなデメリットよりもメリットの方が大きく上回ることは間違いないでしょう。

メールリレーサービスの選び方・比較ポイント

ここからは、メールリレーサービスの選び方や比較ポイントを紹介します。内容を参考に、自社に合ったメールリレーサービスを選ぶようにしましょう。

自社の目的に応じた機能があるか

まず、何のためにメールリレーサービスを利用するのか目的を明確にしましょう。安定したメール配信だけでよいのか、それ以外の追加機能にどんな機能を求めているのかなどを事前に決めておくとサービスを選ぶ目安ができます。

また、既存のメール配信システムと連携できるのか確認しておくと、導入後に困ることがありません。

キャリアブロックに対応できるか

キャリアブロックとは、携帯キャリア会社が特定のIPアドレスからのメール配信をブロックする機能です。この機能により、キャリアユーザーが迷惑メールを受信しないよう守られています。一つのIPアドレスから大量のメールを配信すると、スパムメールとして検知されやすく、ブロックもされやすいので注意が必要です。

キャリアブロックを回避してメールを配信するには、複数のアドレスから送る、もしくは対策済みのIPアドレスに切り替える必要があります。受信先へ、確実にメール配信したいなら日本国内への配信を強みとしているサービスを選ぶとよいでしょう。

送信ドメイン認証に対応しているか

送信ドメイン認証とは、前述のDKIMのほか、SPFやDMARCなどの技術を活用して送信ドメインの正当性を保証する仕組みです。

この仕組みにより、メールの送信元の詐称を防止できます。上記技術の特徴は以下の通りです。

 SPF

SPFとは「Sender Policy Framework」の略語で、メールの送信元ドメインが詐称されていないかを検証するための技術です。送信元メールサーバーの情報を設定(SPFレコード)しておくことで正当性を保証できます。

認証の手順は以下の通りです。

  1. 使用するドメインのDNSサーバーに送信メールサーバーのIPアドレスを登録
  2. メールを送信。この時、受信サーバーは送信サーバーのIPアドレスを取得する
  3. さらに送信元ドメインのSPFレコードを問い合わせる
  4. 送信元IPアドレスとSPFレコードの取得結果を照合し、一致すれば認証成功

DKIM

DKIMとは「DomainKeys Identified Mail」の略語で、正しい発行元メールサーバから送信された、改ざんされていないメールであると証明する電子署名方式の送信ドメイン認証技術のことを言います。

SPFだけでなく、DKIM署名も設定することでより送信メールの信頼度を上げることができるため、迷惑メールになる確率を低くすることができます。

DKIMの大まかな流れは以下の通りです。

  1. メールの送信者がメールを作成します。
  2. メールが送信される前に、送信サーバー(またはメール送信者のドメインを管理するサーバー)はメールの内容(通常はヘッダーとボディ)にデジタル署名を付加します。この署名は、メールの内容をハッシュ化してから、送信ドメインの秘密鍵を使用して暗号化することで生成されます。
  3. 署名されたメールがインターネットを通じて受信者に送信されます。
  4. 受信サーバー(受信者のメールサーバー)は、メールのヘッダーに含まれるDKIM署名を確認します。受信サーバーは送信ドメインのDNSレコードを照会し、そこに公開されている公開鍵を取得します。公開鍵を使用してデジタル署名を復号化し、メールの内容をハッシュ化して得られるハッシュ値と比較します。
  5. もしデジタル署名が正しく検証され、メールの内容が送信時と変更されていないことが確認できれば、メールは正当なものとして認証されます。署名が不正であったり、メール内容が改ざんされていたりすると、メールは不正または疑わしいものとして扱われる可能性があります。

DKIMには、第三者署名と作成者署名の2つの署名方法があります。

三者署名は認証の強度が弱くなってしまうことや、作成者署名のほうが送信者の信頼性を高めることができるため、原則として「作成者署名」の設定が必要となります。

DKIMの設定手順はこちらを参考にしてください。

DMARC

DMARCとは「Domain-based Message Authentication Reporting and Conformance」の略語で、SPFレコードやDKIM署名による認証が失敗した場合に、そのメールの処理方法を設定するためのものです。電子メールの認証プロトコルであり、なりすましやフィッシング詐欺を防ぐことを目的としています。

DMARCは、既存のメール認証技術であるSPFとDKIMの結果を利用して、送信されたメールが送信者のドメインから正当に送信されたものであるかを確認します。

また、DMARCレコードには、メールが認証を通過しなかった場合にどのように扱うかというポリシーが含まれていたり、レポートを送ることもできます。

DMARCのポリシーの適用設定
  • 受信させる(none)
  • 受信拒否させる(reject)
  • 隔離させる(quarantine)

GoogleはDMARCの使用を開始するときは、ポリシーの適用設定にnoneを指定することを推奨しています。

上記で紹介した送信ドメインの認証技術は必須となりますが、サービスによってはオプションとして設定されているものもあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。

API連携に対応しているか

既存の基幹システムと連携してメール送信をしたい場合はAPIでの連携が必要となります。メールリレーサービスを導入する前にAPI連携に対応しているか確認しておきましょう。

また、API連携に対応していても仕様が難解だと導入に時間がかかるので、開発部門のエンジニアの意見も取り入れてAPI連携について検討することが大切です。サンプルコードや仕様書の分かりやすさに注目してメールリレーサービスを選択すると、スムーズに既存の基幹システムと連携できるでしょう。

安定したサービスを提供しているか

メールリレーサービスの作動が、安定しているのかどうかも注目したいポイントです。価格の安さばかり重視してしまうとトラブルが多く、休止してばかりのサービスを選んでしまう恐れがあります。

リスクを避けるためには、動作が安定していているのはもちろん、口コミやサービスの提供を開始してからの期間などの情報を集めましょう。一定期間、無料でサービスを提供しているところもあるようです。実際に利用してみて、問題なく作動することを確認してみるのもおすすめです。

サポート体制は十分か

メールが配信できない、誤送信などがおこれば信用を失うことになります。メールにおけるトラブルは、企業にとって大きなダメージです。迅速にトラブルを解決し、困った事態がおきた際には丁寧にサポートしてくれるサービス会社を選択するとよいでしょう。

特に海外システムの場合は英語でのサポートやメールでのサポートのみのサービスも多いです。サポート面だけで言うと、国産のシステムで電話サポートもあるほうが安心で信頼できるでしょう。

セキュリティ対策は万全か

顧客のメールアドレスは重要な個人情報です。流出するような事態は避けなければなりません。また、地震や津波といった自然災害が発生した場合、サーバーが停止することも考えられます。このサーバーダウンにより、顧客のデータがすべて消えてしまう恐れもあるのです。

このようなトラブルは、信頼だけでなく利益も失うことになります。回避するためには、万全なセキュリティ対策と、安全なデータ保存が重要です。

料金は適切か

メールリレーサービスの料金は、利用するサービスの配信規模や内容、導入形態によって異なります。大きく分けると「オンプレミス型」と「クラウド型」に分けられます。

オンプレミス型は、自社にサーバーや回線通信を設置して運用を行うのが特徴です。そのため、サーバー導入費やライセンス料金、システム運用費などの初期費用が比較的高額になります。

それに対しクラウド型は、ネットワークを通じてサービスを利用できるため、サーバー導入費やシステム運営費などはかかりません。初期費用を抑えて導入することが可能です。しかし、月額料金がかかる点には、注意が必要でしょう。クラウド型の月額料金は配信規模によって異なります。

どちらの型を選択するにしても、費用対効果を考えた検討が必要です。サービス内容にかかる料金が適切であるか見極めるためにも、複数社から料金の見積もりを取るようにしましょう。

おすすめのメールリレーサービス11選

人気のメールリレーサービス3選はすでにお伝えしました。改めてご紹介しておくと以下の3サービスになります。

  • ブラストエンジン(blastengine)
  • ベアメール
  • SendGrid

基本的には上記3サービスから自社にあったものを選ぶのが良いでしょう。ただし条件があわない場合は他のサービスも紹介しておくので参考にしてください。

上記で紹介した3サービスを再掲するとともに全部で11サービス紹介します。

ブラストエンジン

提供会社株式会社ラクスライトクラウド
初期費用0円
月額料金3,000円〜(10,000通)
サポート電話・メール

SMTPリレーでのメール送信を行う場合は「ブラストエンジン(blastengine)」の利用がおすすめです。トランザクションメールやサービスなどからの自動送信メールなど普段のメール配信のエンジンとしての活用が可能となります。

ブラストエンジンは簡単にメールの大規模高速配信が可能なSMTPリレーサーバーを提供していますが、同時にメールサーバーを必要としない、APIでのメール送信の仕組みも提供しています。

サーバーの運用やメンテナンスはblastengineで行うため、常に高いIPレピュテーションを保って安全にメールを送ることができます。

以下のような課題がある場合はブラストエンジンの利用を検討するとよいでしょう。

  • 自社のIPアドレスやドメインがブラックリストに登録されてメールが届かない
  • 国内キャリアへのメールが届かず対応方法もわからない
  • 自社でメールサーバを管理・運用したくない

また、導入社数22,000社、13年連続顧客導入数No.1の姉妹製品blastmailの技術力で構築した配信基盤で、各メールプロバイダ、携帯キャリアドメインへの最適化と大規模ネットワークを経由してメール配信を行い、日本国内への圧倒的な到達率を実現しています。

それでいて、月額3,000円から利用ができるためコストパフォーマンスも高く、メールだけでなく日本語での電話サポートにも対応しています。

メールアドレスの入力のみですぐにトライアルを始めることができますので、是非試してみてください。

公式サイト:https://blastengine.jp/

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ベアメール

提供会社株式会社リンク
初期費用50,000円
月額料金5,000円〜(10,000通)
サポート電話・メール

ベアメールはメールの高速配信・到達率の改善を実現する「メールリレーサービス」だけでなく、メールに問題点がないか分析し健全性を診断する「迷惑メールスコアリング」を提供しています。

お客さまの環境や状況に応じて2つのサービスを組み合わせることで、メール配信に関する運用の手間を削減し、到達率の改善を実現します。 

一度の配信で数十万件のメールを遅延なく高速配信が可能になるベアメールですが、API連携などを利用する場合は、初期費用・基本料金にプラスしてオプション料金が必要になりますので、コストを気にせず予算が潤沢にある企業におすすめです。

ベアメールの詳細はこちら >

SendGrid

提供会社Twilio Inc.
初期費用無料
月額料金2,300円〜(40,000通)
サポートメールのみ

SendGridは世界的にも利用されているサービスですが、UIは英語で構成されている点は注意が必要です。

システム自体の性能はよく、価格的なメリットもあるためコストパフォーマンスが高いサービスと言えるでしょう。ただし、サポートがメールに限られている点は注意が必要です

メールに関するトラブルは実際に利用する顧客にとっても重要で対応の遅れは致命傷になりかねません。

トラブル時の対応を自社で行うリソースがあり、英語に抵抗がない環境の場合は、SendGridを利用することで高いコスパを実感できるでしょう。

SendGridの詳細はこちら >

Customers Mail Cloud

 Customers Mail Cloudはクラウドから簡単に、確実にメールを送信することができるメール配信サービスです。SMTPとHTTP-APIでの連携が可能で、ウェブサービスと連携する豊富なAPIを提供します。

また、高度なセキュリティで商品購入や予約完了の即時メールや、結果通知の一括・大量メールなど、 ユーザーに届けたい通知メールを高い到達率で配信することができます。  

メールセキュリティは強固で、DKIMやTLSへの対応はもちろん、ISMSなどの情報セキュリティマネジメントシステムを運用、通信暗号化(STARTTLS)、データ暗号化、2要素認証によるログイン認証など、様々なセキュリティ対策を実施しています。

公式サイト:https://smtps.jp/

WEBCAS e-mail

株式会社WOW WORLDが展開する「WEBCAS e-mail」サービスは、クラウド上で提供されるASP型と、SaaS型の二つの形態で利用可能です。

表に記されているのは、ASP型を選択した際のWEBCAS e-mailの使用料についてです。公式ウェブサイトによると、メールリレーサービスだけを利用する場合の費用は、導入する企業の運用スタイルによって変わるようです。

さらに、公式サイトには、1時間に最大1,000万件のメールを配信できる実績があるとの記述があり、これを1分間に換算すると、約16万件以上を送信できることになります。これにより、前述のベアメールサービスよりも、WEBCAS e-mailの方が配信能力において優れていると判断できます。

ASP型の利用では月額10,000円の料金が設定されていますが、配信可能なアドレス数に関する情報は見つかりませんでした。料金は比較的高めですが、導入時のカスタマイズの柔軟性を評価する声も多いようです。

公式サイト:https://www.webcas.jp/email/

Cuenote SR-S

「CuenoteSR-S」は、1時間で最大340万件、1分間に約56万件のメールを送ることができる高速配信機能を持つメールリレーサービスです。

さらに、メールの文書作成を含む豊富なオプションサービスが提供されている点も、このサービスの大きな魅力の一つです。ただし、他のメールリレーサービスに比べて費用が高めに設定されているため、費用対効果を考慮する必要があります。大量のメール配信が必要な企業にとっては選択肢の1つとして考慮できると言えるでしょう。

公式サイト:https://www.cuenote.jp/sr-s/

Amazon Simple Email Service

「Amazon Simple Email Service(Amazon SES)」は、世界的に有名な「Amazon.com, Inc.」が運営するAWS(Amazon Web Services)から提供されているメール配信サービスです。

このサービスは、AWSが提供する他のツール群との統合性が高く、既にAWSをシステム基盤として利用している企業にとっては、その性能を最大限に活かすことができます。

特に、「Amazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)」というクラウド上のサーバーを利用してAmazon SESを経由するメール送信では、無料で利用できる送信量の上限が増加する利点があります。

料金体系は使用状況によって変動するため、固定の月額料金を明示することは難しいですが、公式ウェブサイトに掲載されている例を参考にすると、約26USDがかかる見込みです。

公式サイト:https://aws.amazon.com/jp/ses/

Curumeru

「Curumeru」は株式会社ラクスから提供されているメールリレーサービスで、同社のブラストエンジン技術を基に、高い配信率と速度を実現しています。

このサービスは、単なるメール送信機能にとどまらず、マーケティングに役立つ効果測定や予約配信などの機能も充実しています。契約に際しては、SMTPリレーやAPIを通じた連携の中から選択する必要がありますが、契約後の変更については別途確認が必要です。

APIを使った連携は追加料金が発生するオプションとして提供されています。

公式サイト:https://www.curumeru.jp/

SENDMAGIC

2001年から市場に導入されているこのメール配信エンジンは、1,000ライセンスを超える出荷と350以上の企業による利用実績を誇り、その信頼性は非常に高いとされています。SENDMAGICを介してメールを送信する設定を一度行うことで、1時間に200万通を超えるメールの迅速な配信が可能になります。携帯電話各社やPC用のメールに最適化された送信ロジックにより、配信の遅れやメールの未配達問題を大幅に減少させることができます。

セキュリティ面では、DKIM認証、メールアドレスの暗号化、STARTTLSなどの機能を備えており、利用者に安心を提供します。配信リストや管理画面を持たないこのシンプルな設計は、マーケティングツールや他の外部システムとの統合を容易にします。

公式サイト:https://www.sendmagic.jp/

アララ メッセージ

アララ メッセージは、キャリアやISPの配信ロジックに対応し、毎時100万通を処理する能力を背景に、迅速かつ高い配信率を誇ります。送信先のドメインに応じた自動チューニングを施すことで、メールが確実に届くよう最適化されています。

サービスは、トランザクションメール用と大量配信用の2種類のAPIを提供しており、用途に応じて選べる利便性があります。購入確認メールや発送通知、さらにはEC、CRM、MAツールからのメールマガジン連携に至るまで、様々なシーンでの活用が可能です。DKIM、S/MIME署名、TLSを用いたメールセキュリティ対策も充実しています。また、HTMLメールの作成を手軽に行える機能も備わっており、150以上のテンプレートから選択して、効率的でデザイン性に優れたメールが作成できます。

公式サイト:https://am.arara.com/

Mail Publisher Transaction

Mail Publisher Transaction(メールパブリッシャー トランザクション)は、トランザクションメールの到達性を高めるSMTPリレーサービス。

生成したメールをリレーさせるだけでプロバイダや携帯キャリアからのブロックを受けにくくなるなどの特徴があります。「STARTTLS」にも対応しTLS暗号化したメール配信が可能など、セキュリティ面も安心です。

様々なサービスを展開するエンバーポイント社が長年メール配信に携わり得た知見をもとに開発した配信エンジンが、受信プロバイダやキャリア毎に最適な方法でメールを配信しています。

公式サイト:https://emberpoint.com/service/mailpublisher/transaction/

メールリレーサービス導入のポイント

最後に、メールリレーサービスの導入前に、改めて確認してほしいポイントについて紹介します。

現状の課題を明確にする

メールマーケティングを効率的に運用するには、安定した配信を可能にするメールリレーサービスの利用が必要となるでしょう。しかし、このサービスを導入するだけで現在の自社が抱えている問題を、すべて解決できるとは限りません。まずは自社における、現状の課題を明確にすることが重要です。多くの課題解決につながる機能を備えた、メールリレーサービスを利用しましょう。

導入は段階的に

メールリレーサービスには、サーバーにかかる負荷を軽減させるためのメール連携のみを主としたものから、さまざまな便利機能が搭載されたものまで幅広いサービスがあります。多くの機能が搭載されているサービスを選択しても、最初からすべての機能を使いこなすことは難しいかもしれません。必要な機能を段階的に取り入れていく、導入をおすすめします。自社にとって有効な機能かどうか、一つ一つしっかりと見定めましょう。

既存システムとの連携を考慮しておく

メールリレーサービスを導入する前に、既存の基幹システムとの整合性や連携を考える必要があります。既存の基幹システムと連携する場合、API連携は必要不可欠ですのでこの点に注目するのもおすすめです。

また、メールリレーサービスを導入せずとも現状の課題を解決できる場合もあるので、メールリレーサービスの導入ありきで考えるのではなく、まずは自社の環境でできることはないのか検討を重ねましょう。検討の結果、メールリレーサービスの導入が必要であると確信できてから、導入を検討することをおすすめします。

まとめ

メールサーバーにかかる負荷の削減や、マーケティングメールの到達率アップなど、さまざまな課題を抱えている企業は多いでしょう。大量のメールを安全に遅延なく配信するためにはメールリレーサービスの利用がおすすめです。

数多くのメールリレーサービスが展開されていますが、その中で目的に合った機能が搭載されているか、キャリアブロックに対応しているかどうかを、よく確認することが大切です。複数のサービスを比較したうえで、段階的に導入を検討するようにしましょう。

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この記事を書いた人

Email Rising編集部です。Email Risingではメール配信システムやメールマーケティングについてのお役立ち情報を発信しています

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