あなたはメールを開封する際、何を最初に見ますか?
メールマガジンに関する意識調査2020によると、メルマガを読むかどうかの判断は件名で判断する人が42.2%と最も高いようです。
つまり、メールの件名はメール配信において最も重要な要素のひとつといえるのです。
しかし、どんな件名にすれば受信の目に留まり、開封されやすく効果的なメールが送れるのか悩んでいる人も多いかと思います。
本記事では、以下の内容でメールの件名について詳しく解説します。
- 初めての方への挨拶メール
- 複雑な要件を含むビジネスメール
- メルマガなどの一斉配信メール
このように、あらゆるシーンで活用できる「メール件名」の書き方について、誰もが開きたくなるような魅力的なメールの件名を作成する方法を詳しく解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
メールの件名作成の重要性と基本的なポイント
メールの件名は、メールの内容を短くまとめたもので、受信者がメールを開くよう興味を持たせる必要があります。
件名は受信者がメールを開くか無視するかを決定する最初の要素であり、工夫次第で開封率が大きく変わりますので軽視しないようにしましょう。
メールの件名は具体的かつ簡潔な内容が良い
メールの件名は具体的かつ簡潔な内容が理想的です。
なぜなら、受信者がメールの内容や重要度を瞬時に理解できるからです。一般社団法人日本ビジネスメール協会のビジネスメール実態調査2023によると、メール受信数の1日平均は「49.97通」もあります。
忙しい中で大量のメールのすべてをじっくりと読むことは不可能だと言っても過言ではありません。
特にメルマガなどの広告宣伝目的のメールや、メールの件名をぱっと見たときに何を伝えたいかわからないタイトルだと感じると、読まれずに既読にされてしまう可能性が高くなります。
一方で、目的が明確なメールの件名は、受信者のメールへの関心関心を高め、開封率を向上させることができるのです
効果的なメール件名の作成方法
メールの件名を工夫することで、メールの開封率は上がります。
効果的なメールの件名を作成するためには「受信者が何を期待しているか」を想像し、必要な情報を簡潔かつ具体的に伝えることが重要です。
例えば、以下のようなタイトルが望ましいです。
- 〇〇プロジェクト:週次報告(○月○日)
- 【新商品】冬の新作アイテムリリースのお知らせ
- 【お問合せ】製品不良についての報告と対応の依頼
このように内容を簡潔かつ具体的に記載することも重要ですが、記号を使って視覚的に見やすくする工夫も効果があります。
上手な記号の使い方に関しては後述します。
メールの件名作成のポイントと具体例
メールの件名を作成するときのポイントと具体例をご紹介します。
いざメールを送ろうと思ったときに件名に迷ってしまう以下4パターンを解説しますので参考にしてください。
- 初回接触時の件名の付け方
- 記号を効果的に使う方法
- 複数の要件を含む場合の書き方
- 返信メールの件名に利用するのは「Re:」
それぞれ解説していきます。
初回接触時の件名の付け方
初回接触時のメール件名は、特に慎重に作成する必要があります。
なぜなら、「人は第一印象が9割」とも言われるように、初めてのメールで最初に目にする件名がそのまま、あなたの第一印象となるからです。
以下、良い例と悪い例を記載していますので参考にしてください。
- 新製品のご提案について|株式会社〇〇 田中
- Webデザインの見積もり依頼|株式会社〇〇 田中
- 新規事業のパートナーシップに関するお問い合わせ
- 【重要】年次報告書ご確認のお願い
- 〇月〇日開催!メールマーケティング無料セミナーのご案内
- こんにちは!〇〇です
- ご提案させてください
- 新製品について
- お願いがあります
- 打ち合わせしませんか?
良いパターンでは、メールの目的がはっきりと記載されています。自身の名前を記載するのも効果的です。
一方、悪いパターンでは、具体的な内容が明記されていないため、受信者にとって何のメールか分かりづらく、開封されない可能性が高くなります。
記号を効果的に使う方法
上述したように、記号はメールの件名を視覚的に強調することができます。必要に応じて記号を活用することで他のメールとの差別化ができ開封率が上がるでしょう。
ただし、記号の過度な使用は受信者を混乱させる可能性があります。また、一部の記号はスパムフィルターに引っかかる可能性もありますので注意が必要です。
以下、記号を使ったメールの良い例と使わない方が良い記号を記載していますので参考にしてください。
- 【お知らせ】新製品発売日決定!
- [重要] 年次報告書の最終確認について
- ☆祝☆新店舗のオープニングイベントへのご招待
- 〇〇についてお打ち合わせのお願い(株式会社〇〇/〇〇)
- @:メールアドレスの中で使用される
- #:通常、ハッシュタグや番号の表記に使用される
- $:一般的には金額の表記に使用される
- %:パーセントの表記に使用される
- &: 一般的な記号ですが、件名には使えません
- *: ワイルドカードや強調表示に使用される
- +:プラス演算子や電話番号の表記に使用される
- <>: HTMLタグやメールの宛先表示に使用される
これらは一般的な例になります。メールサービスやシステムによって使える記号が異なる場合もありますのでご注意ください。
メールの件名で使う記号は視覚的に効果が見込めますが、上述したものや普段からあまり使われていないような記号の利用は控えるようにしてください。
複数の要件を含む場合の書き方
基本的に1つのメールは1メッセージであることが望ましいですが、状況によっては複数の内容をまとめて送ったほうが良い場合もあります。
複数の要件を含むメールの件名は長くなりがちですので、それらの要件を簡潔に、分かりやすくまとめることが重要です。
以下、例文を記載しますので参考にしてください。
- 【〇〇プロジェクト】予算案と進行スケジュールの確認
- スタッフミーティング:場所変更と議題追加について
- 新商品のデザイン案と打ち合わせスケジュール
これらのメールの件名は、複数の要件を効果的にカバーしながらも、受信者に対して必要な情報を明確に伝えています。
返信メールの件名に利用するのは「Re:」
返信メールの件名には「Re:」を用いることが一般的であり、元のメールにスレッドを重ねるように返信します。
「Re:」は「reply」の略であり、返信メールであることを明示します。Re:を使うことでメールによる一連のコミュニケーションを時系列で追いやすくなります。
例えば、メールの件名が「週次会議の議題についてご相談」だった場合、返信メールの件名は「Re:週次会議の議題についてご相談」のようになります。
- 「Re:」とだけ書く
- 元の件名を消して新しい件名をつける
- 複数人宛にきたメールを個人宛に返信する
このように返信メールひとつにもマナーがあります。ちょっとした不備で相手からの信用を損なうケースもあるのでご注意ください。
マナー違反になるメールの件名
メールの件名の書き方には最低限のマナーが求められます。
メールはビジネスの現場で広く使用されているコミュニケーション手段であり、一人ひとりがマナーを守ることで円滑なコミュニケーションを保つことが可能となります。
特に件名はメールの第一印象を形成する重要な部分であるため、注意が必要です。
- 空欄や簡素すぎる件名はNG
- 「重要」「緊急」表記を過度に利用する
- 返信時に「Re:」は消さない
- 返信の度に件名を変更しない
ここでは上記4つの内容について詳しく解説していきます。
空欄や簡素すぎる件名はNG
メールの件名を空白にするのは絶対に辞めましょう。
また、件名が簡素すぎると、メールを受け取った側はその内容を理解することが難しくなるため、メールの内容を簡潔にまとめた適切な表現を用いることが重要です。
受信者は多くのメールを受信しており、件名からメールの内容をある程度予測することが一般的です。件名が空白であったり、簡素すぎると、そのメールが重要かどうか判断できず、重要なメールであっても見逃す可能性があります。
さらに、このようなメールは迷惑メールと間違われる可能性もあるので注意が必要です。
「重要」「緊急」表記を過度に利用する
「重要」「緊急」などの表現を過度に使用すると、その効果が薄れ、受信者が重要だと感じなくなる可能性があります。
これらの表現は、本当に重要な情報を伝える場合に限り使うべきであり、適用範囲を広げすぎるとその重みが失われます。
- 重要
- 緊急
- 至急
- 最優先
- 要返信
など、これらの表現は、メールの件名で重要性を示すための一例です。
それぞれの状況に応じて適切な表現を選びましょう。重要なのは、件名が受信者にとって明確で、すぐに何が求められているのかを理解できることです。
返信時に「Re:」は消さない
メールの返信時には「Re:」を消さずに、そのまま使用することが一般的です。
上述したように「Re:」は返信であることを意図的に表した表現です。これを消してしまうと、メールの受信者は返信メールだと認識できない可能性があります。
返信メールのNG例を再掲しておきます。
- 「Re:」とだけ書く
- 元の件名を消して新しい件名をつける
- 複数人宛にきたメールを個人宛に返信する
メールの返信時は「Re:」を消さず、初回のメールの件名をそのまま使用することで、受け取った側が返信であることをすぐに理解できるようにしましょう。
返信の度に件名を変更しない
メールの返信の度に件名を変えると、受信者がそのメールがどのスレッドに属するのか理解しにくくなるため、避けるべきです。
例えば、あるプロジェクトに関するメールの返信の度に件名を以下のように変更した場合はいかがでしょうか。
- 〇〇プロジェクトの進行状況
- 〇〇プロジェクトの次のステップ
- 〇〇プロジェクトの課題と対策
一見同じ内容に見えますが、件名を変えてしまうと、それが同一のプロジェクトに関するメールであることが分からない場合もあります。
件名は「〇〇プロジェクトについて」で統一してしまい、メールの冒頭で【本日は〇〇プロジェクトの進行状況についてご報告です】など記載するようにしましょう。
メルマガや企業向けメール一斉配信の件名作成のポイント
メルマガや企業向けのメール一斉配信の件名は、開封率を高め、受信者の関心を引くような工夫が求められます。
ここでは、開封率を上げるためのポイントや一斉配信に使うべきシステムなどを一挙に紹介します。メルマガ配信の参考にしてみてください。
4Uの原則とその効果
メールマガジンや企業向けメールの件名作成においては欧州の天才マーケター、マイケル・マスター氏が提唱した、4Uの原則を活用すると効果的です。
- Useful:有益性
- Urgent:緊急性
- Ultra Specific:具体性
- Unique:独自性
週5配信で分かった本当に成果が出る「メルマガのノウハウ」100選より引用
4Uの原則はメールの開封率を向上させるためのテクニックとして広く認知されています。
それぞれの要素が受信者にとって魅力的な内容であることを示すため、この原則に従ったメールはより高い開封率を期待できます。
開封率が高いメルマガの件名例
メルマガの開封率を高めるためには、上述した4Uの原則に則り、受信者が興味を持つ可能性のある具体的な内容や有益性を明示する件名が有効です。
以下にいくつか例文をご紹介しますので参考にしてみてください。
- 100人中95人が開封したメルマガのタイトルとは?
- 【本日限定】ご来店で使える〇〇%OFFクーポン
- 初心者向け!30分で学べるメルマガ配信基本講座セミナー
このようにメールの件名が具体的であったり、魅力的であるほどメルマガの開封率は高くなります。
その他にも「件名の中に個人名を差し込む」や「一斉メルマガではなく個人宛のメールに見せかける」などのテクニックもあります。
このようなノウハウは以下の資料にまとめられています。興味がある方は無料ダウンロードをして手元においておくことをおすすめします。
メールの一斉配信にはメール配信システム
大量のメールを一斉送信する場合はメール配信システムの活用がおすすめです。実はBCCを使ってのメルマガ一斉配信には「情報漏洩」などの様々なリスクが潜んでいます。
関連記事:BCCで一斉送信する前に知っておきたいリスクと対策を徹底解説
システムにもよりますが、大量のメールを配信しても迷惑メール判定されないような技術も利用されており、セキュリティ対策もされているため、安心して利用することができます。
その他にも以下のような機能も使えます。
- 配信リストの管理
- 配信スケジュールの設定
- 開封率やクリック率などの分析 など
これらを活用することで、メルマガやメールマーケティングの効果を高め、売上を上げるための販促ツールとしても活用することが可能なのです。
おすすめのメール配信システムは以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
まとめ
メールの件名作成は相手とのコミュニケーションを円滑に進める上で重要な要素です。最低限のマナーを守り、適切な件名を設定するようにしましょう。
- メールの目的を明確に伝える
- 具体的で簡潔な内容にする
- 記号を効果的に活用する
など、受信者が内容を理解しやすくなるように工夫することが重要です。
この記事で述べた各種のポイントや注意点を考慮して、適切なメールの件名を作成できるように心がけましょう。
また、メルマガ配信の場合の件名は、相手に興味を持ってもらう必要があります。4Uの法則を意識した有益なメルマガの件名を設定できると自然と開封率は上がります。
シェア1位のメール配信システム「ブラストメール」などを活用した効果的なメルマガ配信で最大の成果をあげましょう。