現代の企業では、業務効率化や生産性向上のため、手軽でスピーディーなコミュニケーションを図ることができるビジネスチャットツールを活用している事例が増えてきています。Googleチャットは、機能性や利便性の高さから、数あるビジネスチャットツールのなかでも特に高い人気を誇るツールです。
当記事では、Googleチャットの概要・ボットの概要・ボット活用のメリットから、ボットの追加方法・おすすめのボット、外部連携の概要・おすすめの外部ツールまでを解説しています。
Googleチャットをより便利に効率的に活用していきたい方は、ぜひご参考下さい。
Googleチャットとは
Googleチャットとは、Googleが提供するチャット形式のテキストコミュニケーションサービスのことです。従来、Googleハングアウトと呼ばれるオンライン会議とチャットがセットになったサービスとして提供されていましたが、現在ではGoogle MeetとGoogleチャットにサービスが分割されました。
Googleチャットでは、主に以下のような機能を活用することができます。
- ダイレクトメッセージの作成・送信・受信
- チャットルームの作成・ユーザー管理
- ビデオ会議
- チャットルームでのドキュメント作成
- チャットルームでドキュメントを共同編集
- チャットルームでのタスク割り当て
- 通知・履歴等の管理
- 外部ツールとの連携
豊富な機能を活用することが可能であり、連携性にも優れていることから、Googleチャットはトップクラスのシェアを獲得する非常に人気の高いビジネスチャットツールとして、多くの企業に活用されています。
Googleチャットはさまざまなボット(アプリ)の連携が可能
Googleチャットでは、既存の機能に加えて、ボット(アプリ)を連携させることで、さまざまな機能を追加することができます。
ボットとは、Googleや外部ベンダーにより提供されている、メッセージの投稿やタスクの実行を自動で行うことができるソフトウェアロボットのことです。2023年1月時点では、125種類以上のボットが公開されています。
業務環境に合わせてボットを追加することで、Googleチャットをより便利に活用したり、効率的な作業や業務を行ったりすることが可能となります。
Googleチャットでボットを活用する主なメリットについて、続けて以下に解説します。
ボットを活用するメリット
Googleチャットでボットを活用すれば、主に以下のようなメリットを得ることができます。
- 操作性や利便性の向上
Googleチャットは操作性や利便性に優れているサービスですが、ボットを連携させることで他のアプリを操作したりタスクを実行したりすることが可能となるため、更なる操作性や利便性の向上が期待できる。 - アプリの切り替えをスムーズに行うことが可能
Googleチャットとボットを連携させることで、画面遷移や外部アプリの立ち上げを行うことなく、スムーズな切り替えを行うことが可能。作業効率の向上や時間短縮を図れる。 - 検索性が向上
Googleチャットはベクトル検索による高い検索機能を搭載しており、ボットを連携させることでGoogleのサービスや外部サービスの必要な情報を素早く確実に検索することが可能となる。
Googleチャットでボットを検索して追加する方法
ここでは、Googleチャットでボットを検索して追加する方法と手順について解説します。
■アプリを検索して追加する方法と手順
- GoogleチャットもしくはGmailアカウントへアクセス
- 「チャットを開始」>「アプリを検索」の順にクリック
- 検索ウィンドウへアプリ名を入力、もしくはアプリを検索
- ヒットしたアプリカードをクリック
- 「スペースに追加」をクリックして、ボットを追加したいスペースを選択
- 「追加」をクリックすれば完了
Googleチャットでボットを利用する際の注意点
Googleチャットのボットは便利なものですが、利用にあたっては注意すべき点があります。それは、Googleチャットでボットの追加を行うためには、Google Workspaceの有料版アカウントが必要であるという点です。
個人アカウントでもGoogleチャットの利用を行うことはできますが、ボットの追加を行うことはできないため注意が必要です。
Googleチャットで利用できるおすすめのボット
Googleチャットでは、多種多様なGoogleの各種サービスで提供されているボットやサードパーティー製のボットを追加することが可能です。
ここでは、Googleチャットで利用可能なおすすめのボットをピックアップしてご紹介します。Googleチャットにボットの追加を検討している方は、ぜひご参考下さい。
Meet
Meet botは、Googleが提供するオンライン会議サービスであるGoogle Meetと連携させることで、利便性を高めることができるGoogleチャットのボットです。主な機能は以下の通りです。
- Googleチャット上から会議のセッティングが可能
- セッティング済みの会議の確認が可能
- スケジュールの修正や削除が可能
オンライン会議サービスとしてGoogle Meetを活用している場合には、Googleチャットとの連携を図ることで業務効率化や生産性向上を図ることができます。
Zoom
Zoom botは、オンラインミーティングアプリのZoomで活用できるGoogleチャットのボットです。主な機能は以下の通りです。
- Googleチャットから会議セッティングが可能
- Zoom会議のURLを自動生成
- Googleチャットから会議へのアクセスが可能
Asana
Asana botは、ワークマネジメントプラットフォームであるAsanaをより便利に利用するためのGoogleチャットのボットです。主な機能は以下の通りです。
- Asanaのプロジェクト・タスクの更新やアップデートに関する通知を受信可能
- Googleチャットから直接タスクの作成や更新が可能
- Googleチャットへリンクを貼り付けての情報共有が可能
より簡単で便利なコラボレーションを実現できます。
Trello
Trello botは、チームプロジェクト管理ツールであるTrelloとGoogleチャットをシームレスに連携させるためのGoogleチャットのボットです。主な機能は以下の通りです。
- Trelloのボード・リスト・カード等のアクティビティに関するアラートをGoogleチャットへ送信可能
- アラートを送信先のチャットルームに合わせて調整することが可能
常にGoogleチャットでTrelloのアクティビティを把握することが可能となるため、TrelloとGoogleチャットを併用している場合にはおすすめです。
Jira
Jira botは、企業のプロジェクトや課題を管理するソフトウェアであるJiraとGoogleチャットのボットをスムーズに併用するための機能を備えたGoogleチャットのボットです。主な機能は以下の通りです。
- プロジェクトの更新に関するメッセージをGoogleチャットで受信可能
- スペース毎に通知の設定を行うことが可能
- アプリからメッセージへの返信が可能
Google Drive
Google Drive botは、同じGoogleが提供するストレージサービスであるGoogle Driveからの通知を受け取ることができるGoogleチャットのボットです。主な機能は以下の通りです。
- ファイル共有・アクセス権限のリクエスト等のアクティビティが発生した場合にGoogleチャットで通知を受け取ることが可能
- 保存容量の問題等が発生した際にGoogleチャットへ自動で通知を行うことが可能
通知のオン・オフは、Google Drive botの管理画面から切り替えを行うことが可能です。
Github
Github botは、多くの企業で導入されているソフトウェア開発プラットフォームであるGit HubとGoogleチャットでのスムーズな業務をサポートするGoogleチャットのボットです。主な機能は以下の通りです。
- GitHub上での更新が発生した際にGoogleチャットへ通知を行うことが可能
- リクエスト・コメント・問題等のイベント通知を受け取ることが可能
Githubで開発を行っている場合には、業務やコミュニケーションの利便性や効率性が増すためおすすめです。
Statsbot
Statsbot は、Statsbot社が提供しているプラットフォーム型BIツールです。Googleチャットと連携させることで、以下のようなことを実現することができます。
- 各種Webサービスの通知をGoogleチャットへ送信することが可能
- レポートデータをGoogleチャットへ送信することが可能
StatsbotのデータをGoogleチャットで常時確認したい場合にはおすすめです。
Salesforce
Salesforce botは、CRMプラットフォームであるSalesforceをGoogleチャットと連携させることで、利便性を向上させることができるGoogleチャットのボットです。主な機能は以下の通りです。
- Salesforceのアカウント・連絡先・見込客・商談等をアプリから検索可能
- リード情報の更新をGoogleチャットへ通知することが可能
Giphy
Giphy botは、オンラインデータベース・検索エンジンであるGiphyをGoogleチャットで簡単で便利に利用するためのGoogleチャットのボットです。主な機能は以下の通りです。
- Googleチャットからチャットで使用するGIF画像を検索
- コピペで簡単に画像をGoogleチャットへ投稿
Googleチャット上で、スタンプだけでなくさまざまな画像を活用したい場合におすすめのボットです。
Googleチャットは外部ツールも連携可能
Googleチャットでは、チャットボット・ナレッジ共有ツール・社内Wikiなど、ボット以外のさまざまな外部ツールとの連携も可能となっています。目的や用途に応じて外部連携を行うことで、効率性や利便性の向上を図ったり、最適な業務環境の構築を行ったりすることが可能です。
ここでは、Googleチャットとの連携が可能なおすすめの外部ツールについてご紹介します。
おすすめツール「NotePM」
NotePMは、7,000社以上に導入されている社内wikiタイプのナレッジ共有ツールです。Googleチャットと連携することで、以下のようなメリットを得ることが可能です。
- 誰でも簡単に投稿できるため、ナレッジやノウハウをたくさん蓄積することができる
- 検索機能が優れており、欲しい情報をスムーズに見つけることができる
- 社内の情報を一ヶ所に集約化することができる
- GoogleチャットでNotePMの更新情報を表示して、業務効率化を図れる
- 情報が流れてしまうというチャットの弱点を補完できる
Googleチャットでの情報共有に課題を抱えている場合や、本格的なナレッジマネジメントを実現したい場合には、NotePMとの連携がおすすめです。
NotePM
https://notepm.jp/
おすすめツール「Box」
Boxは、容量無制限で利用できるクラウドストレージサービスです。Googleチャットと連携させることで、以下のようにさまざまなメリットを得ることができます。
- 容量を気にせず社内外のファイル共有・情報共有を実現
- セキュアな環境でファイルを保管することができる
- 共有リンクの活用により、Googleチャットから必要なファイルを簡単に取り出すことが可能
- Google Workspaceとの連携による業務効率化・生産性向上を実現
- 電子サイン・ワークフローを利用することも可能
大量にファイルをやり取りする場合や、頻繁にファイルをやり取りする場合には、BoxとGoogleチャットの連携がおすすめの選択肢となります。
まとめ
Googleチャットならびにボットの概要から、ボットの追加方法、おすすめのボット、連携可能な外部ツールまでをご紹介してきました。
Googleチャットは、機能性・操作性・利便性に優れていることから、トップクラスのシェアを獲得しているビジネスチャットツールです。単体でも十分な有用性を発揮できますが、目的や用途に応じたボットを追加することで、より高いパフォーマンスを発揮することができます。
Googleチャットをより便利に効率的に活用したい方は、ぜひ当記事も参考にして、最適なボットの追加を行ってみて下さい。