Microsoftが提供するOutlookは、プライベートだけでなくビジネスシーンでも利用されているメールソフトです。
「Outlook」というと、Microsoft Officeの一部であるMicrosoft Outlookと、Windowsの一部のOutlook Expressに分けられます。
とは言え後者は2004年のアップデートを最後に、新しいバージョンは発表されておらず、一般的には、Outlookという通称はOfficeが提供するMicrosoft Outlookのことを指すことがほとんどです。
Microsoft Outlookは2022年現在「Outlook2021」が最新のバージョンになっており、日本だけでなく世界的に見てもユーザーが多いメールソフトとなりました。
OutlookとあわせてExcelやPowerPointなども利用することができるOfficeは、ビジネスを効率的に進める上でも重要な機能となっています。
しかしOutlookの利用で気をつけなければならないのが、メールの誤送信です。
多くのお客様のメールアドレスを扱う一斉送信や、重要なファイルを添付したメールで誤送信をしてしまうと、自社の信用を損なう大問題に発展しかねません。
誤送信は会社の責任問題を問われるだけでなく、情報漏洩をしてしまった相手から賠償請求をされた事例もあります。
この記事では、Outlookを利用時に行うべき誤送信対策と、メールの一斉送信業務がある企業が誤送信を防ぐために行っている方法に関してご紹介しています。
ダブルチェックなどの人の意識だけに頼った対策ではなく、誤送信を起こさない環境づくりを進め、自社の信用を守る準備をしていきましょう。
Outlookを使った誤送信はなぜ起こるのか
Outlookなどのメールソフトは無料で利用できる一方で、毎年多くの誤送信が報告されています。
一般社団法人日本情報経済社会推進協会が行った「2020年度 個人情報の取り扱いにおける事故報告集計結果」のまとめによると2020年度はプライバシーマークを付与された業者だけでも1,648件の誤送信が報告されています。
参考資料:2020年度 個人情報の取り扱いにおける事故報告集計結果
誤送信でよくあるケースとしては、BCCに設定すべきアドレスをTOやCCに設定してしまったことにより、お客様や取引先のメールアドレスが流出した、というものです。
メールの誤送信が発生する原因は大きく分けて2パターンあり、一つはハッキングなどによる外部からの攻撃を起因とするもので、もう一つはアドレスの誤設定のような人為的なものです。
Outlookのようなメーラーを利用している際に誤送信が多いのは、メールの送信に関わる作業に人為的な工程を多く含んでいるからと言えるでしょう。
ハッキングなどに関しては、より堅牢なセキュリティ環境を準備することで対策をしている場合がほとんどです。
しかし、人為的なミスに関しては「ダブルチェックの徹底」のような形骸化しやすい対策しかしていない企業も散見されます。
メールのダブルチェックは大事な作業ですが、人の手によるものなので、誤送信を完璧に防ぐことができるかというと疑問が残ります。
誤送信は誰でも起こす可能性がある
ある調査によると「仕事のメールについて誤送信の経験がありますか」という質問に対して、300名の対象者のうち57.3%の方が「ある」と回答しています。
参考記事:【メール誤送信の実態調査2021】ビジネスパーソン約6割がメール誤送信に関わった経験あり
その中でも74.4%の方が、宛先の誤設定による送信ミスを経験しており、人為的なミスが起きない仕組みづくりが必要とされていることが分かります。
またこの調査は、自分が誤送信をしてしまった場合だけでなく、誤送信のメールを受け取った方や社内で発生した誤送信に関する統計も取られており、メールの誤送信が日常的なものであることも示唆されています。
メールがビジネスにおいて不可欠な機能となっている以上、誤送信は誰にでも起こりうる問題であると同時に、絶対に対策をすべき事案でもあります。
Outlookを使う際の誤送信対策
ここからは、Outlookを使う際に行うべき誤送信対策をご紹介します。
注意喚起アラートの設定
株式会社エアーが提供する、クライアント型Outlook対応誤送信対策ソフトウェア「WISE Alert」をインストールすることで、送信前にアラートを表示させることができます。
お客様や取引先のメールアドレスを設定しておくことで、送信前に誤送信の注意喚起が記載されたポップアップが表示されるようになります。
Outlookにソフトをインストールする形式なので、専用のサーバーなどを準備することなく利用することができます。
料金は公式ホームページに明記されておらず、要問い合わせになりますが、20日間の無料体験もあるようなので、トライアルをしてみるのも良いかもしれません。
送信保留機能
Outlookの設定の中には、送信ボタンを押してから実際に送信されるまでの時間を遅らせる機能があります。
- 「ファイル」から「オプション」を選択
- 「詳細設定」から「送受信」を選択
- 「接続したら直ちに送信する」のチェックボックスからチェックを外す
上記の操作をすることで、メールの送信ボタンを押してから数秒〜数十秒ほどメールが自分の送信ボックスに保留されるようになります。
結局、その後のチェックは人の手で行わなければなりませんが、送信までに時間的な猶予が発生するため、メールを作成しすぐに送信する癖がついてしまっている方には便利な機能です。
結局Outlookの誤送信は人の手で防ぐしかないのか
Outlookを利用した際の誤送信対策について解説をしてきましたが、いずれの方法も最終的なチェックは全て人の手で行わなければなりません。
チェックの工程を増やすことや、送信までの猶予時間を伸ばすことはできますが、結局は送信者の意識に頼った対策であることには違いないでしょう。
メール配信システムを利用することでアドレスの誤設定による誤送信は防ぐことができる
人の手を介さない誤送信対策として、メール配信システムが有効なのはご存知でしょうか。
メール配信システムとは、メールの一斉送信に特化したシステムで、メールマガジンを配布し集客を行っている企業などでは一般的に導入されています。
メルマガの配信は、多くのお客様にコンテンツを届けることができる一方で、扱うアドレスが膨大になるケースがあるため、アドレスの誤設定への対策は必須の集客方法です。
アドレスの設定ミスによる誤送信を防ぐために、メール配信システムから配信されたメールは、全てのアドレスがBCCに設定されるようになっています。
そのため、メルマガ集客のみではなく、お客様・取引先との連絡機能としても利用されています。
初めてメール配信システムを利用するなら「ブラストメール」がオススメ
宛先を自動でBCCに設定してくれるメール配信システムはたくさんあり、シンプルなシステムでも自社のメール配信業務では利用しない機能が含まれていることもあります。
メール配信システムの相場は月額3,000円〜15,000円程度ですが、利用料は提供している機能と配信規模に大きく影響されています。
必要のない機能を提供しているメール配信システムを利用してしまうと、無駄なコストを支払うことにもなるので注意して導入を検討しましょう。
初めてメール配信システムを導入される方にオススメなのは「ブラストメール」です。
ブラストメールは、他のメール配信システムと比較してシンプルな機能提供をしているシステムなので最安のLightプランでは4,000円/月に抑えることができます。
Lightプランで登録できるアドレス数と金額は以下の通りです。
- 0〜5,000件まで:4,000円
もちろん送信するアドレスは、全てBCCに設定されるので誤送信対策として十分な効果を発揮するでしょう。
ちなみに自動BCC設定以外にも、メール配信システムはメール集客に便利な機能を提供しています。
もし、メールを使った集客を検討されているようでしたら、以下のランキングサイトを参考に、自社の想定している集客に適したメール配信システムを探してみましょう。
《2022年》定番のメール配信システムおすすめ30選!無料から有料まで徹底比較しました
ご紹介したブラストメールでは、無料体験期間として7日間のトライアル期間を設けています。
電話相談にも対応しているので、とにかく一度使ってみたい!という方は、ぜひ問い合わせをしてみましょう。
メール共有システム「メールディーラー」を利用する
メール共有システム「メールディーラー」には、チーム全員のメールを対応状態やどのメールに誰が対応しているのかリアルタイムで共有できるだけでなく、セキュリティ対策機能も充実しており、誤送信防止チェックや添付ファイルURL化、送信キャンセルなど多岐にわたる機能が揃っています。
そして、誤送信を防げる「宛名チェック機能」や「申請・承認機能」送信を防げる「宛名チェック機能」や「申請・承認機能」なども機能としてあるため、誤送信の防止に最適なツールとなります。
昨今、個人情報の取扱いなど非常に厳しくなっており、もし個人情報が漏洩してしまうと企業としての信頼は大きく落ちてしまうでしょう。
メールの誤送信を防ぎたい人はもちろん、複数人でのメール管理や問い合わせ対応でお困りの方におすすめです。
まとめ
メールアドレスの設定ミスによる誤送信は、会社の信用問題に発展するだけでなく、賠償請求などをされる可能性もある問題です。
この記事でご紹介したような対策を含め、多くの企業では誤送信を防ぐための施策を行っていますが、人の意識に頼った対策ではリスクが0になることはありません。
メールの一斉送信などの業務が多い企業では、誤送信対策として「メール配信システム」の導入をオススメします。
メール配信システムから送信されたメールは全て自動でBCCに設定されるため、アドレスの設定ミスによる誤送信を防ぐことができるでしょう。
メール配信システムを選ぶ際は、自社の利用に必要のない機能を提供しているものを避け、できるだけコストを抑えて導入する必要があります。
ご紹介したブラストメールのように月額4,000円程度で利用することができ、無料体験期間を使えば導入前の試運転も可能です。
月3,000〜5,000円で、ご紹介してきたようなリスクから自社を守ることができると考えると、メール配信システムによる誤送信対策は非常にコスパがよい施策になります。
ランキングサイトを参考に、自社にピッタリのメール配信システムを探してみてください。