メルマガの開封率を改善するにあたってよく言及されるのが「件名」ですが、細部まで徹底するなら「曜日」も改善対象になります。しかしながら、曜日が開封率に与える影響は件名と比べると低いため、配信する曜日を最適化する作業はできれば省きたいところでしょう。
そこで今回は200万通を超えるメール配信から得られた統計をもとに、開封率という観点からメルマガを送るのに適した曜日について解説します。曜日というアプローチで開封率を高めたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
結論、メルマガが開封されやすいのはこの曜日!
早速結論から入りましょう。インバウンドマーケティングツールを提供する「GetResponse」が2020年上半期に配信した285万通のメール配信を分析した結果によると、曜日ごとの開封率・クリック率は下記の通りです。
トップ | ワースト | |
開封率 | 金曜日(20.58%) | 日曜日(18.47%) |
クリック率 | 火曜日(2.32%) | 土曜日(2.19%) |
反応率(開封からクリックに至った割合) | 日曜日(12.29%) | 金曜日(11.23%) |
配信されたメッセージの割合 | 火曜日(16.82%) | 土曜日(9.58%) |
もっとも開封率が高いのは20.58%で金曜日となりました。最下位は18.47%の日曜日です。ただし、クリック率のトップが火曜日である点は無視できません。開封率だけに注目するなら金曜日ですが、クリックまで見据えるなら火曜日がベストということになるでしょう。
また、休日よりも平日の方がより多くの反応が得られる、という傾向が明確なのも見逃せません。メルマガを配信するなら、休日よりも平日の方が良いことはほぼ間違いないでしょう。
特定の曜日にこだわるよりも重要なのは?
先ほどの統計からは開封率では金曜日、クリック率では火曜日という結果が得られましたが、実際のところ平日であれば差はほとんどありません。例えば開封率だと、平日トップの金曜日(20.58%)と平日ワーストの木曜日(19.85%)の差はわずか0.73%しかありません。
これを踏まえると高い開封率のために特定の曜日にこだわる意義は浅い、といえるでしょう。
開封率を曜日という観点で考えるなら「火曜日か金曜日か」よりも、同じ曜日に送る方が意義深いでしょう。なぜなら、同じタイミングに配信することで、メルマガの存在を読者に覚えてもらいやすくなるためです。
配信時間は何時がベスト?
メルマガを送るタイミングという意味では、曜日だけでなく時間も大切なファクターですね。
冒頭で引用したGetResponseのデータをふたたび参照しましょう。もっとも開封率の高い時間はなんと「午前4時(22.05%)」で、クリック率の高い時間は「午前6時(3.24%)」とのことです。
メルマガを送る時間といえば、通勤が始まる午前7時から、その日最後のリラックスタイムである午後10時の間が一般的なイメージです。そのため、この結果はすこし意外に感じられると思います。
実際、メール配信がもっとも多い時間帯は午前9時(8.54%)となっています。午前4時・6時に配信されたわずかメールは1~4%となっています。そのため、上記の結果は少々偏りがある可能性が高そうです。
結論、配信時間については定石通りメルマガのターゲットによって切り替えるのがベストでしょう。
- 会社員
通勤時間帯の7~9時と17~19時、昼休みの12~14時、就寝前の21~23時がおすすめ - 主夫・主婦
家事がひと段落する13~15時と就寝前の22~23時がおすすめ - 学生
就寝前の21~23時がおすすめ - 高齢者
早朝から午前中あたりの時間帯がおすすめ
まとめ:開封率を高めるのに特定の曜日にこだわる必要はない
今回は曜日がメルマガの開封率に与える影響について解説しましたが、平日と休日という括りでは大きな差が見られたものの、平日であれば大きな差はないという結論になりました。
休日を避けつつ、同じ曜日に絞ってメルマガを送る方がメルマガを覚えてもらいやすくなり、結果的に開封率・クリック率ともに良い影響があるでしょう。
また、配信タイミングといえば時間帯も重要ですが、これについてはターゲットを意識して決めるのが最適です。会社員なら通勤時間帯や昼休み、主夫・主婦なら家事がひと段落する時間帯など、ターゲットが一息つきそうなポイントを見極めていきましょう。