「チャットボットを導入したいけど、具体的にどうやって作ればいいか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ツールを使ったチャットボットの作り方をステップごとにわかりやすく説明いたします。また、チャットボットの仕組みや活用シーンなどの基本をおさらいした上で、事前に準備すべき内容もご紹介いたします。
目次をご覧いただき、求めている部分からお読みいただいて問題ございません。ぜひチャットボットの理解を深めていただければ幸いです。
チャットボットについて
今や多種多様な業界やチャネルで導入が進むチャットボットですが、実はよく知らない方もいるのではないでしょうか。そこで、まずはチャットボットに関する基礎的な仕組みやタイプ毎の違いについて確認してみましょう。
チャットボットの仕組みは?
チャットボットは、ユーザーからの問いかけをシステム内で解釈し、質疑応答のような形で返答を返す仕組みになっています。
後述するチャットボットの種類によって細かな仕様は異なりますが、「蓄積されたデータベースを元にして回答などのアクションを起こす」という点ではどちらも同じです。
では次章で、タイプ毎に詳しくチェックしていきましょう。
チャットボットの種類
チャットボットは「AI型」「シナリオ型」の2種類に大別されます。どちらもそれぞれメリット・デメリットがあるため、導入の際には自社課題に応じて適切なタイプを選ぶことが大切です。
AI型
AI型のチャットボットは、その名の通り人工知能技術が搭載されたチャットボットツールです。
あらかじめ学習させたデータや、運用の中で獲得したデータをAIが解析し、統計的に最も適切な回答を自動でレコメンドするような機能を持ちます。AI型のチャットボットは導入直後の学習段階にこそ時間はかかるものの、長期的な運用を視野にいれると管理コストも低くなり、非常に心強い味方になってくれます。また、後述するシナリオ型とはことなり、質問者による言葉のゆらぎにも対応できるため、精度が向上すれば有人対応さながらの効果を発揮してくれるでしょう。
一方で、AI型は初期の立ち上がりの遅さや定期的なチューニングが欠かせないため、ある程度社内の体制が整った状態でないと導入は困難です。チャットボットの導入を求める企業の多くは、問い合わせ工数の削減や業務効率化に課題が生じていることが多いため、時間を捻出することは難しいかもしれません。また、他のチャットボットより用いられている技術レベルが高い分、導入・運用費も高額になりがちです。そのため、AI型チャットボットの導入を考えている場合には、長期的なスパンでの業務改善やコストパフォーマンスの見立てを立てた上で吟味するのが良いでしょう。
シナリオ型
対して、シナリオ型のチャットボットは導入コストも、設定コストもリーズナブルな使いやすいタイプです。事前に登録したシナリオを元にユーザーのボトルネックを特定し、場合別の対処法を提示することで解決に導きます。
このシナリオ型のチャットボットはすでに導入が進んでいることも多いため、携帯電話やクレジットカードの問い合わせなどで利用したことがある方も多いのではないでしょうか。シナリオ型も導入初期には設定が必要なため、多少の手間はかかりますが、AI型のように見通しが立ちにくい学習期間のようなものはありません。
分岐シナリオを作成し、選択肢・回答を作成すればすぐに運用できます。設定作業が簡単に済むタイプのツールも多いため、ITリテラシーが低く、導入に足踏みしている方も比較的簡単に利用できるでしょう。
チャットボットはどこで活用されている?
私たちが普段何気なく利用しているサイトなどで、チャットボットは活躍しています。ここでは、チャットボットが活用されている具体的なシーンを4つご紹介していきます。
社内のヘルプデスク(管理部門や情報システム部門)
企業の総務や人事などの管理部門、また、情報システム部門では、他の社内各部署から毎日たくさんの問い合わせを受けます。担当者は毎回仕事の手を止め、問い合わせに対応する必要がありますが、質問のほとんどが社内のマニュアルを読めばわかるような「よくある質問」であるケースが多いです。「今、問い合わせに対応したと思ったら、数分後に同じような内容の質問を再度受ける」なんてことがあると、担当者はうんざりすることでしょう。
そこで、管理部門や情報システム部門に頻繁に寄せられる質問に回答できるチャットボットを作成・設置すれば、社員が自ら調べて解決してくれるようになります。担当者は、各部署からの質問に回答する数が減るため、本来の業務の生産性向上が期待できます。
また、質問したい社員側にとっても、回答をすぐに得ることができるというメリットがあります。社内のヘルプデスク業務にチャットボットを導入すると、社内全体で業務効率化を推進できるでしょう。
ECサイト
現在、さまざまなECサイトが各社から展開されており、ユーザーは実店舗に足を運ばなくても買い物ができるので、忙しい人にとって便利な時代になりました。その中のコミュニケーションツールのひとつとして、チャットボットは活躍しています。
例えば、ECサイトを利用するタイミングは、ECサイトのオペレーターの対応時間外である、仕事を終えた後の深夜や休日などが多いかと思います。
チャットボットをECサイトに設置すれば、オペレーターが対応していない時間でも、ユーザーが聞きたい商品に関すること・送料に関することなどの質問にスピーディーに答えてくれます。質問の回答をすぐに得ることができれば、購入してくれる確率も上がるでしょう。
チャットボットは、24時間365日休むことなく活躍してくれるのです。
サービスサイト
企業などが公開しているサービスサイト上で、製品やサービスに関する問い合わせ窓口としてチャットボットを設置しているケースも多いです。
特に、チャットボットは、ITツールを提供している企業のサービスサイトでよく見られます。すでにITツールを導入している企業が、ツールに関する質問をしたり、導入前だがITツールについて詳しく知りたいというユーザーが利用できたりするチャットボットが設置されていることが多いでしょう。
こちらも、いつの時間帯でも、ユーザーが知りたい使い方やその商品の特徴などを、リアルタイムで回答してくれます。
クリニック
クリニックには、日々たくさんの患者が来院して、いつもスタッフはとても忙しく動き回っています。超高齢化社会である影響も受け、医療機関は今後さらに忙しさを増していくでしょう。
クリニックでは、診察だけではなく、施術や窓口受付、薬の処方、会計処理、患者情報の管理などさまざまな業務があります。特に電話での問い合わせ対応では、一度業務の手を止める必要があります。
そこで、クリニックのホームページ上にチャットボットを設置すれば、診察日や診察時間、診察内容などわざわざ電話でなくても回答ができる問い合わせに関しては、チャットボット上での解決を促せるようになります。簡単に解決できる質問はユーザーに自己解決してもらうことで、電話の問い合わせ数が減り、その分スタッフは別の仕事に集中できるようになります。
また、診察券に「QRコード」を印字しておくことで、問い合わせをしようとする患者をホームページに誘導する方法もあります。
近年では、問診表の記入でもチャットボットが取り入れられています。どのような症状か選択できるようになっていたり、自由に回答できたりと、さまざまなチャットボットの形式が導入されています。
チャットボットの作り方
前章でご紹介した通り、チャットボットはWebサイトやアプリなど、さまざまなシーンで活用されています。
それぞれの企業はどのようにしてチャットボットを導入し、そもそもどのような作り方をしているのでしょうか。ここからは、チャットボットの作り方を紹介していきます。
自社で開発
まず1つ目にご紹介するチャットボットの作り方は、「自社で開発する」方法です。
自社で開発するメリットは、必要な機能を搭載した、独自性のあるデザインのチャットボットを作成できるところにあります。
しかし、開発するには、とても高いプログラミング技術を持った社員が必要です。プログラミング技術を持った社員がいない場合、「イチからプログラミングの勉強をする」というのは現実的でないので、新しく社員を採用するか外部に委託する必要が出てきます。
社員を採用したり、外部に委託したりすると、その分コストも増加します。
チャットボットを導入するにあたって、特別強いこだわりがある場合以外だったら、自社で開発するという作り方はおすすめできません。
どうしたら、もっと簡単な作り方ができるでしょうか。
チャットボット作成ツールを活用
簡単にチャットボットを作成したいときは、「チャットボット作成ツール」を使うことが一般的です。最近では、機能やサービスが充実したツールがたくさん登場しています。
ツールを活用すれば、チャットボットの作り方に関する専門の知識がなくても、簡単に作成することができます。また、ツールの利用には費用がかかりますが、手間も時間もかけずに導入~運用までできるため、長い目で見ると費用対効果は高いといえるでしょう。
現在、各社からチャットボット作成ツールが提供されています。ツールによって導入できるチャットボットの種類が違ったり、搭載している機能が異なったりするため、よく比較・検討するようにしてください。
チャットボットの作り方で迷ったら
チャットボットの作成プロセスは複雑で難易度も高いため、初めての方や経験の浅い方は作り方に迷う場合もあります。
ここでは、チャットボットの作り方に迷った場合の対処法について解説します。
社内に詳しい人物がいれば相談してみる
チャットボットの作り方で迷ったら、まずはITに詳しい情報システム部の社員や、導入や運用の経験がある社員に相談してみるのがおすすめです。自社の業務状況や業務環境を踏まえたうえで意見をもらうことができるため、自社に適したチャットボットの作り方を検討するのに参考になります。
チャットボットの制作にあたっては、ツールの機能・性能だけでなく自社の状況や環境に適しているかが重要であるため、社内に詳しい人物がいる場合は必ず相談してみるようにしましょう。
チャットボット作成ツールの会社に相談してみる
社内に詳しい人物がいない場合は、チャットボット製品を提供しているベンダーに相談してみるのがおすすめです。ツールの導入が前提でなくとも、検討を行っている見込客であれば相談に乗ってくれる場合も多くあるため、いくつかの製品をピックアップして複数のベンダーへ相談を行ってみましょう。ITコンサルタント等の専門家へ相談してアドバイスを仰ぐという方法もおすすめです。
他社を参考にする
チャットボットの導入で迷ったら、自社の競合他社や業種・規模が近い企業の事例を参考にするのもおすすめです。ネット上にはさまざまなチャットボット導入事例が公開されており、企業名や導入製品が明示されている記事も多数あります。直接企業のホームページやECサイトを訪れてみて、実際にどのような製品がどのように活用されているのかをチェックするのも良いでしょう。
多くの事例を参考にすることで、自社で導入すべきチャットボットの全体像も徐々に絞られてくるためおすすめです。
迷うようであればチャットボット作成ツールの利用がおすすめ
チャットボットの自社開発には、多大なコスト・労力・時間が必要となるため、大きなリスクが伴います。
どうしても実現したい機能要件があるなど、迷わず自社開発を選択できる場合を除いては、ベンダーが提供するチャットボット作成ツールを利用するのがおすすめです。現代では製品ラインナップも製品の性能も充実しているため、製品選びさえ間違わなければおおよそのニーズは満たすことができます。
チャットボットは開発工程ではなく導入後にパフォーマンスを発揮することが重要であるため、チャットボット作成ツールで自社の目的を達成できるのであれば、こちらを選択するようにしましょう。
ツールを使ったチャットボットの詳しい作り方は?
チャットボットをスムーズに作成するには、まずはセオリー通りの作り方を踏襲することが重要です。
ここでは、ツールを使ったチャットボットの作り方について、ステップごとに解説します。
<作り方①>課題・目的・目標を明確にする
重要な準備として、まずはチャットボットを導入する目的や目標を明確にしておくことが挙げられます。チャットボットを導入することで、どんな問題をクリアにしたいのか、本当にチャットボットが必要なのかということにも焦点を当て、熟慮しましょう。
実際にチャットボットを導入したものの、目的や目標が明確になっていなかったために、思ったような成果が得られずに失敗に終わってしまうケースもあり得ます。したがって、導入に失敗しないためにも、きちんとした計画を立てることは大切です。
また、チャットボットを導入することでどれほどの成果を出したいのかということを、具体的な数字目標を設定しておきましょう。具体的な数値目標があれば、チャットボットが効果的に運用できているか、改善が必要かなどを把握しやすくなります。
<作り方②>設置場所を決める
導入目的・導入目標が決まったら、続いてチャットボットの設置場所を決めます。どこにチャットボットを設置すれば目的・目標を達成できるのかを考え、用途に合わせた最適な設置場所を検討します。
目的・目標・用途に合わせた設置場所の例としては、次のようなイメージです。
- 社内用途の場合
社内ヘルプデスクで活用する場合は、外部からアクセスできない社内用のクローズドな環境に設置するのが基本。グループウェア・社内ポータル・ビジネスプラットフォーム・コミュニケーションツール等、日常的に誰もが利用している環境へ設置して利用率を高めるのが効果的。 - 社外用途の場合
ECサイトのWeb接客を目的とする場合は、サイト上にWeb接客ツールとして常駐させておき、お得な情報発信・商品の提案・クーポンの提示・問い合わせ対応等を行う。
ECサイト・Webサービス等のカスタマーサポートとして機能させる場合は、ユーザーがいつでもアクセスできるサイト・SNS・アプリ等に常駐させておき、常時対応を行わせるのが効果的。
設置場所はチャットボットの利用率・利便性にも大きく関わってくるため、パフォーマンスを最大限発揮できる設置場所を模索しましょう。
<作り方③>ユーザーのニーズを把握する
高いパフォーマンスを発揮するチャットボットを制作するには、ユーザーが「どのような情報を欲しているのか」「どのような問題を解決したいのか」といったニーズの把握が必要不可欠です。過去に寄せられた問い合わせデータをできるだけ網羅的に収集して、重要度の高い質問から並べて整理しておきましょう。この作業に手間と時間をかけるほど、後の工程のQ&Aを作成する際に役立てることができます。
また、このときに現場で問い合わせ業務にあたるスタッフからの意見を募ることも重要なポイントです。実際に業務に従事しているスタッフの生の意見を集めることで、より現場に即したチャットボットを制作することが可能となります。
<作り方④>最適なツールを選定する
目的・目標・ニーズについて十分な検討を行ったら、その要件を達成できる最適なツールの選定を行います。
チャットボットツールは製品によって機能・性能・特性ならびに得意分野が異なるため、複数のツールを比較検討して最も自社の要件を達成したツールを選ぶのがポイント。シェア・評判等だけでツールを選ぶと、自社のニーズに合致していない場合があるため注意が必要です。
まずは必要十分な機能を満たしたツールのピックアップを行い、そのなかから有用性や効果性を最も発揮できそうなツールを絞り込んでいくという、消去法でツールを選ぶ方法がおすすめです。
<作り方⑤>チャットボットの運用専任者を決める
チャットボットは導入時だけでなく導入後もFAQの改善・追加・AIのチューニング・ツールのメンテナンスを継続的に実施する必要があります。そのため、運用や対応をスムーズに行うためには、事前に運用専任者を決めておくことが重要です。
また、実際の運用フローは導入後でないと分からない部分もありますが、可能な範囲で運用改善のスケジュールや手順といった運用体制も決めておくのがおすすめです。
専任担当者が不在のまま運用を進めてしまうと、運用・改善といった作業が曖昧となり、チャットボット運用の成果を得られなくなるケースが多いため、運用専任者は必ず決めておくようにしましょう。
<作り方⑥>Q&A(質問と回答)を作成する
Q&Aとは、ユーザーが知りたい質問(Question)とその回答(Answer)がセットになったコンテンツのことで、チャットボットのコアになる部分です。
「<作り方③>ユーザーのニーズ情報を収集する」で集めた内容を元に、Q(質問)とA(回答)を対になるように作成していきます。
このとき、1つの質問に対して複数の回答を設けると、文章が長くなり対話も複雑になるため、原則として1つのQ(質問)に対して1つのA(回答)を設定するのが重要なポイントです。複数の回答がどうしても必要となる質問の場合は、Q(質問)とA(回答)が1:1となるまで分割するようにしましょう。
また、Q(質問)の文章については、内容が複雑であったり曖昧であったりすると、ユーザーが混乱する原因となるため、シンプルかつ具体的に記述するのがポイント。「ネットワークがつながらない」「有給の残日数を知りたい」など、端的な表現で簡潔に記載するようにしましょう。
<作り方⑦>ツールにQ&A(質問と回答)を設定する
上記で作成したQ&Aをツールに設定してチャットボットの作成を行います。設定方法はツールによって異なりますが、基本的に「CSVデータを一括投入」「管理画面上のHTMLエディタから設定」などの方法で簡単に設定することが可能です。
作業効率の観点から、初回設定時はCSVデータを使ってまとめて設定を行い、細かな修正や調整は管理画面から直接行うのがおすすめです。
初回はCSVデータで一括投入することがオススメですが、細かな修正は管理画面からできたほうが楽なので、どちらも可能なツールを選ぶと便利でしょう。
<作り方⑧>チャットボットの動作を確認する
一通りチャットボットのセットアップが完了したら、まずはチェックを行います。正常に動くか、質問と回答にズレはないかなど、想定と異なる動きをしていないかしっかり確認しましょう。
テストを実施する際には、あらゆる状況を想定してできるだけ網羅性の高いテストパターンを作成して不具合を洗い出すことがポイントです。また、ひとりの観点からは不具合を検出しきれない場合もあるため、複数の社員でテストを実施してより多くの不具合を検出することも重要となります。
動作に不具合があれば、チャットボットの再設定・再調整を行い、再度テストを実施して問題が無いか確認しておきます。
<作り方⑨>公開して周知する
無事に公開できたら、チャットボットを多くのユーザーに使ってもらえるように周知を行いましょう。チャットボットはいくら作り込んでも利用されなければ業務効率や生産性の向上に貢献することはできないため、いかに社内での利用を促進していくかが成功のポイントとなります。
社内利用であれば、「社内メール」「社内掲示板」「共有会議」などの共有の場を活用し、社外利用であれば、「バナー」「お知らせ」などを使って存在を認知してもらうように努めましょう。チャットボットの操作方法や効果的な活用方法についてのレクチャーも行うのも効果的です。
<作り方⑩>アップデートを繰り返す
ユーザーの利用データをもとにQ&Aの修正や追加といったアップデートを行いましょう。チャットボットが継続的に使われるためには、問題の解決率が低いQ&Aは回答の内容を修正したり、答えられなかった質問の回答を新規で追加したりと、地道なメンテナンスが重要になります。
どこをアップデートするかは利用状況をもとに判断する必要があるため、メンテナンスの効率を重視するのであれば、管理画面で利用状況が簡単に見られるツールを使うのがおすすめです。
チャットボットの運用を成功させるには、アップデートを地道に継続することがポイントとなるため、事前に運用責任者・運用担当者・運用スケジュールといった運用体制をしっかりと整えておくことが重要です。
チャットボットツールを選ぶ5つのポイント
チャットボットツールはさまざまなベンダーから提供されているため、どのように比較して選べばよいか悩んでしまうのではないでしょうか。
チャットボットが簡単に作れるだけでなく、以下ご紹介するような5つのポイントをしっかり見極めたうえで、自社に合ったチャットボットを選ぶことをおすすめします。
AI型か?ルールベース型か?
チャットボットの種類でお伝えしたように、「AI型」と「ルールベース型」に分けられます。
AI型に向いているのは、問い合わせの内容が多岐に渡る場合です。
学習データの整備が必要なため、導入の手間はかかってしまいますが、AIの活用によって幅広い問い合わせに適切な回答を返すことができます。
費用については、ルールベース型に比べて価格が高いツールが多いです。ただし、その分解決できる問い合わせ数も多くなるため、担当者の負担も大きく軽減できます。費用対効果のシミュレーションが合うのであればAI型が適切といえます。
ルールベース型に向いているのは、問い合わせ内容がある程度限られている場合です。
なぜなら、問い合わせ数が多い場合はフローチャートを無数に組むことになるため、初期設定だけでなくメンテナンス工数も大変なものになってしまうからです。
一方で、費用が安めという特徴もあるため、限定的な問い合わせ対応を改想定している場合はルールベース型が適しています。
メンテナンスはしやすいか?
チャットボットはアップデートを繰り返す必要があるため、メンテナンスのしやすさは非常に重要です。
メンテナンスに難があると回答精度の向上を妨げるため、ユーザーにとって使いにくいチャットボットになってしまいます。
そのため、誰でも簡単に分析できるようなレポート機能がついており、分析結果からすぐに設定を見直せるようなメンテナンス面で優れたツールがおすすめです。
サポートは充実しているか?
サポート体制はツールによって大きく異なり、専属担当がつくものからマニュアルを提供するのみなど様々です。
企業へのチャットボット導入が進んでいるとはいえ、実際に導入経験がある社員はまだ少ないでしょう。
社内にノウハウがないため、自分たちだけで効果的なチャットボットを作ることは困難といえます。
サポートが充実している場合、導入経験が豊富な担当が支援してくれるので、成功パターンに則ってチャットボットを作成することができます。
餅は餅屋、プロに聞くことが成功への近道なことは間違いありません。
他ツールと連携できるか?
他ツールとの連携性を考慮することも、チャットボットを選ぶうえで欠かせないポイントです。
例えば、すでに導入しているビジネスチャット(Microsoft Temasやslackなど)や表計算ソフト、その他顧客管理システムなどがある場合、初動の情報登録の工数を大幅に削減できることもあります。そのため、まずはいくつかのチャットボットをピックアップし、その中から自社で既に利用しているシステム・ツールと連携ができるのか、そして連携によってシナジー効果を発揮できるかどうかを確認しておきましょう。
カスタマイズ・機能追加の相談が可能か?
チャットボットを自社開発するのであれば、見た目や機能のカスタマイズは自由に行えますが、前述のとおり自社開発はコストと労力が膨大にかかります。できればベンダーが提供する製品のサービスの範囲内で済ませるのが理想的ですが、部分的に自社の用途に合わせてカスタマイズしたいといった要望が出ることもあるでしょう。
このような個別のカスタマイズは、全てのツールが対応しているわけではありません。もし将来的にカスタマイズを行う可能性があるならば、対応可能なベンダーかどうかを導入時点で確認しておく必要があります。また、予想されるカスタマイズ内容を事前にまとめ、あらかじめ費用感を確認しておくことも重要です。
チャットボットを簡単に作れるおすすめツール
前述した通り、チャットボットを作るには、ツールを活用することが一般的です。
ここではおすすめチャットボットツールを紹介します。
- Chat Plus
- BOTCHAN(ボッチャン)
- sAI Chat(サイチャット)
- KUZEN
- KARAKURI
それぞれの詳細やその他ツールを含めて以下の記事で詳しく解説しています。併せてご確認下さい。
関連記事:チャットボット18社を徹底比較!AI型とシナリオ型ではどちらがおすすめ?
チャットボットと合わせて使いたい「メール配信システム」
ここまで紹介してきたチャットボットは、もちろん単体で使うことができますが、相性の良いツールと合わせて使うことでその効果がより発揮されます。
例えば、社内ポータルやメール配信システムなど。その中でもメール配信システムの利用は必須と言っても過言ではないため紹介します。
メール配信システムとは
大量のメールアドレス宛に一斉にメールを配信できるシステムのことです。
メールの大量配信は一般的にスパムメールに似た行為のため、迷惑メールフォルダに入ってしまったり、文字通りメールが届かない可能性があります。
メール配信システムにはこれらを回避するための技術が使われており、安心安全に大量のメールを届けることができます。その特性から、メルマガ配信や社内向けの一斉メール等に活用されています。
チャットボット×メール配信システム
チャットボットとメール配信システムは様々な使い方ができます。
その中でも最も汎用的なのが、チャットボット内で反応が大きかったコンテンツや質問が多かった内容をコンテンツにしてメール配信システムで一斉送信することです。これは社内向けでも社外向けでも問題ありません。
さらに、チャット内でリード情報を獲得することができれば、メルマガ配信のリストに追加することも可能となります。
また、チャットボットはあくまで受け身のツールとなるためこちらからのアクションができません。一方でメールであれば攻めの情報発信ツールとして活用できます。
これらのことからもチャットボットとメール配信システムの相性は良いと言えるでしょう。
シェア1位のメール配信システム「ブラストメール」の活用
チャットボットと合わせて使うのに最適なメール配信システムはブラストメールです。ブラストメールは14年連続顧客導入シェア1位のメール配信システムとなります。
ブラストメールの特徴は、シンプルな操作性と、コストパフォーマンスの高さです。様々な業種や官公庁の導入もあり、定番のメール配信システムと言えるでしょう。
セグメント(ターゲット)配信や効果測定、HTMLメールエディタなど、基本的な機能は全て揃っており、最も安いプランであれば月額4,000円以下で導入できます。
シンプルかつ安いので、初めてメール配信システムを使ってみたい方にもおすすめです。無料トライアルも可能となっているので、まずは試してみてはいかがでしょうか。
関連記事:【3分で分かる!】ブラストメールとは?ブラストメールのトライアル期間を使って徹底レビュー
まとめ
この記事で紹介したように、チャットボットは最近ではさまざまな場面で活躍しています。
しかし、まだまだチャットボットは開発途上です。これから新しい機能を搭載したチャットボットも誕生していくはずです。
導入したい企業は、しっかり事前準備として作り方を学んでおくことで、ユーザーにとって使いやすいチャットボットを作成することができるでしょう。ぜひ、チャットボットの作り方でご紹介したポイントなどを参考にしてみてください。