API連携可能なメール配信システムのおすすめは?API連携を使った利用例もご紹介しています!

利用しているCRMなどの機能拡張を目的に、API連携を検討したことがある方は多いのではないでしょうか。

もし、お客様や取引先へ向けた一斉送信や自動返信にお悩みであれば、メール配信システムとのAPI連携がオススメです。

SMTP部分をメール配信システムとAPI連携することで、配信業務やメールマーケティングを効率化させることができます。

  • メール配信システムをAPI連携させたい方
  • メール配信システムでAPI連携を使った事例を知りたい方

上記のような情報が必要な方はぜひご覧ください。

目次

メール配信システムとAPI連携をするメリット

先述したようにAPI連携をすることで得られるメリットには、以下のようなものがあります。

  • 顧客情報の追加を自動化できる
  • 予約配信・大量配信が可能になる
  • 返信の自動化が可能になる

それぞれのメリットについてもう少し詳しく解説していきます。

顧客情報の追加を自動化できる

メルマガ受信者のメールアドレスや氏名などを記載したメーリングリストを自社で管理している場合、手作業で新しい受信者情報を登録する必要があります。

しかし、メール配信システムとAPI連携をすることで、メーリングリストに顧客情報を自動で流し込むことができるようになります。

特に、お得情報やキャンペーン情報を定期的にお客様に送信している企業では、配信停止を希望するお客様の更新なども担当者の頭を悩ませる作業になっていることでしょう。

API連携をすることで、配信停止の手続きも顧客情報の一部として自動で更新されます。

予約配信・大量配信が可能になる

配信上限が設けられている無料のメーラー・ウェブメールを利用している場合、500通ごとに分散したメール配信などを意識しなければなりません。

また、ExchangeServer環境でのOutlookの使用では、予約したメールを配信するためにPCやOutlookを開いた状態にしているなどの予約配信に関する制約もあります。

メール配信システムでは、自社の配信規模にあったプランを選択しAPI連携するため送信上限を気にする必要はありません。

また、予約配信も既に運用している自社システムから、メーリングリストをアップロードし上記のような制約なしに行うことができます。

返信の自動化が可能になる

ECサイトの決済後のメールや、キャンペーンへの問い合わせメールに対して自動返信が可能になることもメール配信システムとAPI連携をするメリットとして挙げられます。

後半の事例解説でもご紹介していますが、大量に寄せられたお客様からのメールをマンパワーで迅速かつ的確に対応するというのは現実的ではありません。

API連携をすることで、コンタクトがあったお客様の満足度向上にも繋げることができるでしょう。

API連携ができるメール配信システム

ここからは、実際にAPI連携が可能なメール配信システムをご紹介します。

ブラストエンジン

ブラストエンジンは「エンジニアを楽にするメール配信サービス」としてリリースされているAPI連携に特化したメール配信システムです。

提供している株式会社ラクスライトクラウドは「ブラストメール」というメール配信システムも提供しており、こちらでもAPI連携は可能です。

ブラストメールと比較したブラストエンジンの特徴は、機能がAPI連携とSMTPリレーのみとなっている点です。

HTMLメールエディタやターゲット配信といった、メール作成に関する機能は提供していませんが、以下の点でAPI連携のメリットがあります。

  • 大量配信の高速処理
  • ISPレピュテーションの維持
  • キャリアブロック対策

高速で大量配信をすることができるのはブラストメールと同様ですが、IPアドレスを分散してメール配信をしているため、キャリアブロックを受けづらく、配信遅延が起こりにくいというのもポイントです。

セキュリティや配信速度の評判も高く、法人だけでなく官公庁にも利用されているメール配信システムです。

提供会社株式会社ラクスライトクラウド
主な提供機能配信リストアップロード 配信予約・キャンセル差し込み配信など
プラン料金の目安(月額/配信可能件数)1,500円/10,000通

後述する事例紹介でも記載していますが、ブラストエンジンでAPI連携をする場合は、自社の状況や要望をヒアリングした上で最適な連携を提案してくれるそうです。

そのため、自社の抱える課題がブラストエンジンで解消することができるかを判断してAPI連携を依頼することができます。

ブラストエンジンは、顧客リストを登録するのではなく既に利用している顧客リストと連携させるシステムなので、アドレス登録数に上限はありません。

これからご紹介するシステムと比較しても、低コストな上にサポート体制がこれだけ充実しているサービスは多くないため、初めてAPI連携を検討している方は話を聞いてみるだけでも参考になるかもしれません。

ブラストエンジンに関する詳細は以下のページで確認できます。

ブラストエンジン公式HP

ベアメール

ベアメールは、ブラストエンジンと同様に、API連携に強みがあるメール配信システムです。

大量配信やレピュテーションの維持などのメリットが得られるのもブラストエンジンと同じですが、API連携は通常のメール配信プランにオプション料金がかかります。

この記事で比較している「10,000通(アドレス登録数10,000件)のメール配信」くらいの配信規模だと、以下の料金がかかります。

  • 初期費用50,000円
  • 月額利用料5,000円
  • WebAPIオプション5,000円

ブラストエンジンはAPI連携を目的としたシステムなので、オプションの費用がかからないだけでなく、初期費用もかからないため、ベアメールはコスト的にはやや割高かもしれません。

提供会社株式会社リンク
主な提供機能配信ログの確認 HTMLメール配信 配信ログデータのダウンロードなど
プラン料金の目安(月額/登録可能アドレス数)2,000円/10,000通 + API連携費用3,500円

公式HPでは確認できませんでしたが、HTMLメールの配信は可能なようなので、HTMLメールを使った集客でも活用できるのではないでしょうか。

口コミサイトを見てみると、ベアメールが提供している「配信ログ」の提供が導入企業から好評を得ているようです。

配信ログとは、受信者の元に正常にメールが配信されたかを確認できる機能で、配信に失敗したアドレスを一覧することができるので、IPレピュテーションの維持に役立ちます。

また、何十万通という大規模なメール配信が必要だった企業では、オプションのAPI連携を利用することで、配信にかかる時間が3時間半も短縮されたようです。

SendGrid

SendGridはアメリカに本社があるメール配信システムで、日本では「株式会社構造計画研究所」が正規代理店としてサービスを提供しています。

公式HPには、API連携をすることで、顧客情報の同期だけでなくSMTPリレーサービスを利用することもできるとの記載がありました。

SMTPリレーとは、送受信サーバーの間に別のサーバーを利用する配信方法で、間に利用するサーバーを大量配信に特化したものにすることで、メール遅延やキャリアブロックに効果を発揮します。

ただし、SMTPリレーはSendGridのAPI連携に限ったシステムではなく、メール配信システムとAPI連携した形でメール配信をしている場合は一般的にはSMTPリレーと呼ばれる形式になります

これまでにご紹介してきたメール配信システムのように、大量配信に特化したSMTPサーバとのAPI連携というよりは、メールの作成ツールも含めたシステムになります。

提供会社株式会社構造計画研究所(国内代理店)
主な提供機能セグメント(ターゲット配信)A/Bテスト 効果測定など
プラン料金の目安(月額/登録可能アドレス数)3,800円/?件 ※100,000通まで

登録可能アドレス数に関しても調査をしましたが、有力な記載が見当たりませんでした。

レビューサイトを確認していると、SendGridのAPI連携では、ほとんど全ての機能を利用することができるそうなので、機能一覧を参照して導入時の参考にしましょう。

Benchmark Email

Benchmark EmailはSendGridと同様にアメリカ発のメール配信システムです。

HTMLメールの作成・配信ができるエディタやステップメール配信機能を提供しています。

ご紹介してきたメール配信システムはターゲット配信を提供しているサービスなので、ステップメールの配信が可能なメール配信システムを探している方はチェックしてみましょう。

提供会社Benchmark Email
主な提供機能ステップ配信 HTMLメールエディタ 効果測定など
プラン料金の目安(月額/登録可能アドレス数)10,200円/10,000件

ご紹介しているプランは小中規模ビジネスに最適とされている「有料プラン」ですが、登録可能アドレスを10,000件に設定するとやや高めの金額が表示されます。

他のメール配信システムと比較するとややコストが割高になってる気がします。

上記の画像よりも、もう少し小規模のメール配信を考えている方にはちょうどいいメール配信システムかもしれません。

レビューサイトを確認したところ「メール配信システムを初導入する」や「小規模のメール配信」などの条件に該当する方が多く使っている印象です。

HTMLメールエディタに関する肯定的な意見が多く見られ、テンプレートも充実しているようです。

公式ホームページによると、API連携をすることで顧客情報の同期や効果測定(レポート機能)を使えます。

しかし、専用のIPアドレスの使用は有料(1つのIPあたり5,000円/月)になるので、配信環境を整えるためには追加のコストが必要になるので注意しましょう。

メール配信システムでAPI連携を行った事例

ここからはメール配信システムでAPI連携を行った事例をご紹介します。

参考にした事例は、この記事でもご紹介したブラストエンジンの類似サービスである「ブラストメール」の公式ホームページから抜粋してご紹介します。

LIFUL HOME’S

不動産・住宅情報サイト「HOME’S」をメイン事業として展開しているLIFUL HOME’Sは、注文住宅に特化したポータルサイトの運営も行っています。

注文住宅を検討している方に、公式HP経由でハウスメーカーや工務店を紹介する役割を果たしており、その中で顧客満足度アップのためにメール配信システムの導入を検討していたそうです。

同社では、元々自社で運営しハウスメーカーや工務店に提供していた顧客管理機能にAPI連携をして、ブラストメールを導入しました。

以下は、ブラストメールの公式HPで紹介されている文章の抜粋です。

「(中略)使い方は一斉送信ですが、送信元アドレスをAPIで連携させることによって、担当者から直接メールが届けられるようになりました。機械的じゃない、人の手を感じられるようにしたかったのです。」

https://blastmail.jp/case/case12.html

また、API連携を行う際の担当者の対応に関しても言及されており、サポートの充実度も伺えます。

LIFUL HOME’SのAPI連携に関する事例は、以下の記事から詳細を確認できます。

マッチング率NO.1を目指して。メール配信機能をプラスでお客様満足度アップ!

BOKUBLOCK INC.

同社では、ECサイトの運営・構築を行い、ECサイトを運営している企業に対してレコメンドシステムの提供などを行っています。

クライアントから、提供しているシステムを使いメール配信ができないか、という問い合わせがあったことからAPI連携を利用し、ブラストメールを導入することを決めたそうです。

多くのメール配信システムでは、API連携は有料のオプションとなっている中で、プラン内でAPI連携を提供しているブラストメールを発見したのが導入のきっかけとなりました。

その後、電話で問い合わせをし、担当者に要望を伝え導入に至った同社ですが、導入後のコメントとして以下のような記述がありました。

「ブラストメールは(中略)システムカスタマイズにも柔軟に対応できる、APIが揃っていました。状況・予算に合わせた導入が可能であり、配信速度も安定していて、配信数無制限で月額固定の『ブラストメール』オススメです。」

https://blastmail.jp/case/case11.html

同社のサービスはAPI連携したことにより、メール自動返信ができるようになりました。

返信を自動化できたことで、注文が殺到した時も遅延を起こすことなくお客様に対応することができるようになったそうです。

BOKUBLOCK INC. のAPI連携に関する事例は、以下の記事から詳細を確認できます。

注文の殺到時もAPI連携で全て解決!

まとめ

API連携を行うことで、開発コストを削減してシステムの機能を拡張することができます。

ご紹介してきた例のように、自社で利用している顧客管理システムをメール配信システムとAPI連携させることによって、顧客満足度のアップにも影響することでしょう。

この記事では、API連携が可能なメール配信システムをご紹介してきましたが「ベアメール」のようにオプションでのみ提供している場合もあります。

API連携するメール配信システムを選ぶ際は、API連携によって拡張できる機能だけでなく、金額にも注目しておくと良いでしょう。

また、サポートの有無もチェックが必要です。

初めてAPI連携をする場合は自社の課題や現状を話した上で、API連携の利用が課題の解決に最適かを判断しましょう。

ご紹介してきたメール配信システムの中では、ブラストメールが専用サポートによるヒアリングを行なっています。

電話での問い合わせにも対応しているので、API連携を検討している方は相談してみると良いかもしれません。

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この記事を書いた人

Email Rising編集部です。Email Risingではメール配信システムやメールマーケティングについてのお役立ち情報を発信しています

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