メール配信システムで添付ファイルを付けたメール配信はできる? 大容量ファイルを送るための方法も解説します

本記事では、メール配信システムを使って添付ファイルは送れるのか、容量が大きいファイルをメールで送るにはどうすれば良いのかについて解説します。

また、ファイルを添付したメールを送る際の注意点や、添付ファイルに関するメールマナーもまとめているのでぜひ参考にしてみてください。

目次

メール配信システムを使って添付ファイルは送れるか?

メール配信システムを使ってファイルの添付を行うことは可能です。

ただし、注意点がいくつかあるので覚えておいてください。

  • HTMLメールにはファイルを添付できない
  • 容量制限がある
  • 「ファイルの添付機能」は追加オプションの場合もあり

基本的にはメール配信システムでファイルを添付したメールを送ることはできますが、条件付きということになります。

添付ファイルの容量は?

添付可能なファイルサイズは各メール配信システムによって様々ですが、多くても5MB、少ないと1MB以下というものもあります

大きなサイズのファイルを添付したメールを一斉送信すると、サーバーへの負担が極端にかかってしまい、システムに支障をきたすためこのような制限が設けられています。

メールマナーから考える添付ファイルのサイズ

大きなファイルを添付してメールを送りたいと思っている方にとっては、先ほど解説したような容量では物足りないと感じてしまうかもしれません。

ですが、メールマナーの観点からも「大容量ファイルが添付されたメールを相手に送るのはNG」とされています。

というのも、大容量ファイルは送るのも大変ですが、受信するのも一苦労です。サーバーが、大容量ファイルの受信によって容量を圧迫されてしまうと、他のメールの送受信にも影響を与え、業務に支障をきたしてしまう恐れがあります。

そのため、会社によっては、サーバーへの負荷を考慮して「〇MB以上のメールは受信しない」と設定しているところもあるようです。

メール配信システムで、添付できるファイルサイズは少ないかもしれませんが、ビジネスシーンにおいてはそもそも大容量ファイルのメールへの添付はNGなのです。

メールへのファイル添付はそもそも禁止に?

中央省庁や大企業では、セキュリティの観点からメールへのファイル添付を廃止する流れになっているようです。

圧縮ファイルにパスワードをかけて、別のメールで解凍パスワードを送るというやり方は、慣例的に使われる方法ですが、手間がかかることに加え、セキュリティ的にも意味のない面があると言われています。

メール添付が禁止に!?ファイル受け渡しのニューノーマル

大容量ファイルや重要なデータは、メール添付ではなく後ほど紹介する方法で送るのが今後のスタンダードになっていくかもしれません。

添付ファイルを送る場合の注意点

しかしながら、メールに何かしらファイルを添付したい場面は出てきます。その際に注意すべきポイントを解説します。

まずは、ファイルサイズですが、ビジネスメールにおいては「2MB」大きくても「3MB」までにするのが適当とされています

最近は、スマホ等で撮った画像データなどは非常にサイズが大きく、2〜3枚添付するだけでも軽く3MBを超えます。

大きなファイルサイズのメールを送る際には、事前に受信者に連絡し許可を取り、写真や動画などはメールではなく、他の方法を使って送るようにしましょう。

また、BCCやCCを使って添付ファイル付きのメールを一斉送信を行うのは情報漏洩の危険があります。特に重要なデータを扱う場合には、アドレスの入れ間違いというケアレスミスが、重大なトラブルに繋がりかねません。

BCCを使った一斉送信の危険性についてはこちらでも詳しく解説しています。

メール配信システムで添付ファイルが送れない場合の対応策

メールのファイルサイズは、相手のことを考えるとなるべく小さくするのがマナーです。

では、大きなファイルサイズを相手に送りたい時にはどのようにすれば良いのでしょうか。以下で、大きなサイズのデータを送るための方法について解説します。

ファイルの圧縮

まず、第一に行える手段としては「ファイルの圧縮」です。

送りたいファイルを「zip形式」にすることでデータサイズを小さくすることができます。特に難しい作業は必要ありません。圧縮したいファイルを右クリックで選択し、メニューの中から「ファイルの圧縮」を選ぶだけです。

これだけで、ファイルサイズを減らすことが可能です。

複数ファイルがある場合には、zipファイルにまとめることで、受信側も一つ一つ保存する手間がなくなるので、相手側の負担も少し減らすことができます。

ただしファイルの種類や圧縮方式によって圧縮率はさまざまになります。

zip形式にすることで、ファイルサイズが50%以下になる場合もありますが、動画ファイルや画像ファイルでも80%ほどしかファイルサイズが減らないこともあります。

Googleドライブ

Googleアカウントがあれば誰でも利用できるストレージサービスである「Googleドライブ」を使うのも一つの方法です。

Googleクラウドにファイルをアップロードし、そこで得られる共有リンクを相手に送ることでメールの容量を大きくすることなくファイル共有が可能です。

まずは、送りたいファイルをGoogleドライブにアップロードします。

その後、ファイルを選択し「リンクを取得」というボタンをクリックします。

リンクをコピーして、そのリンクをメールで送信すれば完了です。

ファイルの公開範囲は「制限付き」か「リンクを知っている人全員」のどちらかに設定できます。制限付きの場合は、追加するユーザーのメールアドレスを入力する必要がありますがセキュリティは高めることができます。

ただし、個人のGoogleアカウントでは15GBまでの容量制限があるという点に注意しておきましょう。Googleドライブに保存できる容量は「Gmail」や「Googleスプレッドシート」「Googleドキュメント」など、Googleが提供するサービスなどを合わせて15GBまでに設定されています。

あくまで外部サービスを介する方法なのでセキュリティが完璧とはいえません。そのため、機密事項が記載されているようなファイルのアップロードには注意が必要です。

GigaFile便

GigaFile便は無料で200GBまでのファイルが転送可能な大容量ファイル転送サービスです。

アップロードしたファイルは60日間保存可能で、ダウンロードに必要なパスワードも設定できます。

2つのファイルをアップロードしてみました。各ファイルのリンクを送れば、受信者はアップロードされているデータをダウンロードすることができます。

2つのファイルをzipファイルにまとめることもできます。

無料で200GBまでの大容量データを転送できる便利なサービスですが、GigaFile便もインターネット上にファイルをアップロードする形式のサービスなので、100%安全とは言えません。利用する際はそうしたデメリットを理解しておきましょう。

WordPress

WordPressとは、CMS(コンテンツ管理システム)の一つで、サイトやブログ作成のために広く使われています。

WordPress内の「メディア」にファイルをアップロードすることで、共有のためのリンクを作成することができます。

リンクをコピーし、メールなどに添付すれば大きなサイズのデータでもメールで送ることができます。

ただし、ファイルを直接アップロードすると、検索エンジンにキャッシュされて不特定多数の人に見られてしまう恐れがあります。アップロードする際は、ファイルをzip形式に圧縮するようにしておきましょう。

法人向けオンラインストレージサービス

ここまで紹介したツールは無料で使えますが、大切なファイルを送る際にはセキュリティ面で不安が残ります。

重要なファイルのやりとりを頻繁に行うのであれば、「Box」「Dropbox Business」をはじめとする「法人向けオンラインストレージサービス」の利用がおすすめです。

有料のツールにはなりますが、アクセスログやより細やかな共有権限の設定、ウイルスチェック、2段階認証などビジネスシーンでも安心して使える機能が揃っています。

YouTube

動画データは非常に容量が大きいので、メールへの添付は数分の動画でも困難です。

動画を相手に送りたいという場合には、YouTube上に限定公開で動画をアップし、そのリンクを送りましょう。動画を見せるだけならこの方法で解決します。

ただし、相手に動画データを送りたい場合には、圧縮するか、ここまで紹介したオンラインストレージサービスを使うしかありません。

メール配信システムの添付ファイル活用例

メール配信システムではファイル添付は機能としてありますが、あまり大きなファイルは添付できず、大容量データは先程紹介したような方法で送るべきです。

最後にメール配信システムを使ったファイル添付を行う際に有効な活用事例を少しだけ紹介します。

レイアウトを崩したくないファイルを送る場合

「この資料や文書は絶対にレイアウトを崩したくない…」

そんな時はPDFファイル化してデータを添付する方が確実です。

どんなに綺麗に体裁を整えても、受信側の設定によってはレイアウトが崩れてしまう可能性があります。ひどい場合には文字化けしてしまい、メールの内容が確認できないというトラブルにも繋がりかねません。

こうした意図がある場合には、メールにデータを添付するという形式が有効です。

メール限定の資料やクーポンを送る

SNSやネット上とは違い、メール配信は「限定情報」の発信ができます

また、ネット上でそうした限定情報を発信するとなると、専用ページへのログイン作業が必要になります。

メルマガ限定の特別な資料を用意したり、会員限定のクーポンを配信するなど、PDFファイルを添付すればログイン作業等も必要とせず、読者は簡単に限定情報を確認することができます。

まとめ

以上、メール配信システムで添付ファイル機能は使えるのか、また大きなデータを送りたい場合の対応方法や注意点について解説しました。

メール配信システムで、ファイルを添付することはできますが、1GBを超えるようなデータは送れないことがほとんどです。

そもそも、メールへのファイル添付は廃止の流れになっており、メールマナー的にも大きすぎるデータをメールで送付するのはNGです。

とはいえ、限定情報を手軽に発信できたり、レイアウトを崩さずに資料を送付できたりと有効な活用方法もあります。

ファイルを添付する場合には今回紹介したようなポイントに注意し、安全なデータのやりとりを行っていくようにしましょう。

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

Email Rising編集部です。Email Risingではメール配信システムやメールマーケティングについてのお役立ち情報を発信しています

目次