セールスメールでリスト購入できるサイトは?メールリスト購入のリスクと注意点も解説します

自社の売り上げの維持・増加には新規顧客の獲得が欠かせません。

新規顧客を獲得するための取り組みは、提供しているサービスや業態によって相性の良い施作を選ぶべきですが、業種を問わず取り組まれている施策に「セールスメール」があります。

セールスメールは営業メールとも呼ばれており、名前の通り自社の商品・サービスを宣伝する目的で配信されています。

この説明だけだと、かなり幅広い定義になってしまうので、もう少し具体的に例を出してみましょう。

  • 新規のお客様に向けた商談などのアポメール
  • 商品を広告するメール(メルマガ)
  • 会議・商談後のお礼メール

いずれのメールもセールスメールとして、売り上げアップのための施策に当てはまりますが、お礼メール以外は営業をかける相手のメールアドレスを手に入れる作業から始まります。

とは言え、場合によっては何千件という数のメールアドレスをコツコツ集めていくのは簡単なことではありません。

ここで、メールを使った集客をした事がある方は「営業用メールリストの購入」が頭をよぎったのではないでしょうか。

自力ではかなりの労力が必要となる、セールスメール用のメールアドレスの収集も、リストを購入してしまえば簡単に終わります。

しかし、ウェブで販売されているメールアドレスのリストを購入し、集客に活用する際のリスクについて考えたことはあるでしょうか。

この記事では、セールスメール用のアドレスリストを購入する際のリスクや集客でメールを送信する際の注意点に関して解説しています。

もちろん、メールアドレスのリストを販売しているサイトもご紹介しています。

リストの購入を検討している方は、ぜひ購入前にご一読ください。

目次

リスト購入の前に!セールスメールの注意点

企業のメールアドレスを記載したリストを購入する前に、メールを使った営業をする時の注意点についていくつか解説しておきます。

冒頭で挙げたようなものだけでなく、キャンペーンやセールなどを告知する「メルマガ集客」をする企業でも覚えておかなければならない事項になります。

メール業務を担当している方は忘れずに覚えておきましょう。

特定電子メール法で定められるオプトイン

「特定電子メール法」とは、広告や宣伝と称して一方的にメールを送り付ける集客を禁止した法律です。

ウェブが一般的に利用されるようになった2002年(平成14年)に、当時は社会問題とも言われていた迷惑メールの撲滅を目的として施行されました。

特定電子メール法があるかぎり、どれだけ自社のサービスに自信があったとしても、一方的に消費者に対してメールを送信することはできないのです。

では、現在メルマガを使って商品の広告をしている企業は法律に違反しているのか、というとそうではありません。

特定電子メール法では「オプトイン」と呼ばれるステップを踏むことで、消費者に対して集客目的のメールを送信することが許されています。

オプトインとは、消費者が自分の意志で特定の企業(個人)からの広告メールを受信することを承諾することで、企業はメールの配信前にあらかじめオプトインを取らなければなりません

会員登録が必要なサイトなどで「お得情報をメールで受け取る」といった趣旨の記載がされているチェックボックスに覚えはないでしょうか。

そのボックスがオプトインとして機能しており、チェックをした場合は「集客目的のメールを受け取る意志」を表示したことになります。

つまり、すでにやりとりをした事がある相手へのお礼メールを除き、冒頭で挙げたような用途でセールスメールを送信するには、企業相手のメールであってもオプトインが必要です。

ウェブの中には悪質な方法を使ってメールアドレスを収集しオプトインを取らないままリストとして販売しているサイトもあり、それは購入者側からは確認できません。

一般財団法人 日本データ通信協会の記事でもまとめられていますが、特定電子メール法に抵触すると以下のような措置が取られるので注意してください。

『送信者情報を偽って送信した場合や、送信者が総務大臣及び消費者庁長官の目例に従わない場合には、1年以下の懲役または100万円以下の罰金(法人の場合は、行為者を罰するほか、法人に対して3000万円以下の罰金)に処せられます』

リストの購入自体は簡単にできてしまうため、実感がわきづらいかもしれませんが、オプトインを取らずにメールを配信することは、れっきとした違法行為になります。

購入したリストだから……と言っても、全く責任がないと見なされる訳ではないので、購入したリストを使いセールスメールを送信するのには、やはりリスクが伴います。

また、オプトインをとった受信者に送るメールには、受信者の意志でメールの配信停止を選択する事ができる「オプトアウト」の設置も義務付けられています

オプトアウトは、メールの最後にリンクなどを添付し、クリック後に専用のページで配信停止を選択できるようにしている場合が多いです。

IPアドレスのレピュテーション(評価)の低下

購入したリストの中には、現在は使われていないメールアドレスが含まれる場合もあります。

上記のようなメールアドレス宛にメールを送信すると、メールがエラーとなって返ってきます。

実はこの時、相手にメールが届いていないだけでなく、自身のIPアドレスのレピュテーション(評価)も低下させてしまっているのはご存知でしょうか。

IPアドレスとはウェブ上の住所のようなもので、ウェブ上でデータを送受信する際に通信相手を指定するためなどに使われています。

自社がメールの送信に利用しているサーバーのレピュテーションが低下すると、相手のメールボックスで迷惑メールと判断される可能性が高くなります

さらに著しくレピュテーションが低下した場合は、ブラックリストに登録されてしまい、解除申請をしない限りメールの送信ができなくなってしまうこともあります。

IPレピュテーションを低下させる原因はいくつかありますが、代表的なものは以下の通りです。

  • 存在しないメールアドレスに何度もメールを送信している
  • 件名や内容に、フィッシング詐欺・スパムメールで使用されるキーワードがある
  • SPF・DKIMなどのセキュリティが設定されていない

近年は、ウェブに関連したセキュリティへの意識の高まりもあり、GmailやOutlookなどの無料のウェブメール(メーラー)でもセキュリティが堅牢な場合が多いです。

しかし、ウェブメールから一斉送信を使った集客をする場合は、よほどリストを小まめにクリーニングしない限りは、存在しないメールアドレスに向けてメールを送信を送信してしまうものです。

この記事でも解説をしていますが、メール業務を行っている企業では、オプトインやIPレピュテーションなどの課題をクリアするために「メール配信システム」を利用しています。

メール配信システムは、オプトアウトのリンクを簡単に作成してくれるツールの提供や、IPレピュテーションの低下を防ぐために以下のような施策をしています。

  • エラーとなったアドレスの自動削除
  • SPF・DKIMなどの採用
  • IPアドレスを分散した配信環境の提供

セールスメールのような営業を目的としたメール配信をする場合は、かなり心強いシステムになるので、リスク管理の一環として導入を検討しましょう。

セールスメール用のアドレスリストを購入するには

ここまでは、メールアドレスのリストを購入する際のリスクや注意点について解説してきましたが、リストを購入すること自体は犯罪ではありません。

上記のようなリスクを踏まえ、それでもリストを購入したい!という方のために、法人のメールアドレスをリストにして販売しているサイトをご紹介します。

  • エリア・業種の指定はできるか
  • 無料サンプルがあるか
  • 口コミサイトでの評判はどうか

この記事では以上のような点に注目して、リストを販売しているサイトを精査しました。

ぜひご活用ください。

ListA

運営会社 エンタープライズ株式会社
価格 10,000円/月〜
セグメント条件 業種/エリア/その他Webからフリーワード検索

エコノス株式会社が運営する「ListA」は、自動リスト作成ソフトをレンタル型でリースしているリスト販売業者です。

無料のトライアルも実施していますが、本契約は以下のプランの中から自社の配信規模にあったものを選択し運用します。

  • ライト:10,000円/月
  • スタンダード:20,000円/月
  • プロフェッショナル30,000円/月

一部のデータベースだけでなく、ウェブ全体からリストを収集するためリストの鮮度が良く、設立から間もない企業に関する情報収集にも定評があるようです。

そのほかにも集客支援ツールを提供しており「Listomotto」というツールでは、すでにある集客リストに以下のような情報を付与することができます。

  • メールアドレス
  • FAX番号
  • 従業員規模
  • 資本金規模
  • 売上規模
  • 本社フラグ

新しいリストの収集だけでなく、自社で保有しているリストを強化することも可能でしょう。

どちらのツールについても情報の出所を確認することができるようになっているそうなので、オプトインについて心配する必要もありません。

電話や訪問などのサポートを受け付けている点や、初期費用がかからない点を考慮すると、初めてリスト販売業者を利用する方にも手が届きやすいサービスと言えます。

口コミサイトを見てみても、導入後のサポートに関してプラスの意見を寄せている企業が多くありました。

Hirameki 7 営業リスト検索

運営会社 トライベック株式会社
価格 7,700円/月〜
セグメント条件 業種/従業員数/設立年数

Hirameki 7 営業リスト検索は、100万社を超える企業のリストを保有しており、その中から上記のような条件検索で、自社の探しているリストを作成してくれるそうです。

以下の3つのプランを提供しており、機能面を見て自社に導入するプランを選択します。

  • プレミアプラン:10,780円/月
    プラチナプラン:16,280円/月

プレミア以上のプランで得られる主なメリットは以下の通りです。

  • アドレス最大1,000件(11,000円相当)が無料
  • ダウンロードできる件数が増加
  • バナー広告非表示

1回でダウンロードできるアドレス件数と、1日に検索をかけることができる回数が決まっていますが、最もコストが低いプランでも1,000件×100回で1万件のアドレスを収集することができます。

導入実績も公式ホームページで公開しており、それによるとIT関係やサービス業、小売業などの企業での導入が多いようです。ListAと比較して、月額コストがかなり抑えることができるのも特徴の一つです。

ただし、サポートについては「お問い合わせフォームより」としか記載されていなかったので、電話や対面でのサポートが受けられるかは不明です。

Hirameki 7 営業リスト検索公式HP

ダイレクトデータ

運営会社 株式会社オルテル
価格 1件あたり3円〜
セグメント条件 企業名/会社/規模/代表者/業種/上場企業

業界トップクラスのリスト保有数が特徴のリスト販売業者です。

また、低価格で購入することができるのも口コミサイトでは高評価につながっているようです。

  • 問い合わせ・サンプル請求
  • サンプル提案
  • 見積もり
  • 納品

上記の流れでサービスを利用することができ、サンプルの提案では効果が実感できるまで数回に渡って無料サンプルを使用することができます。

エリアを指定した購入ができるのかは不明ですが、購入前に丁寧にヒアリングをしてくれるのでその際に確認すると良いでしょう。

ダイレクトデータ公式HP

Urizo

運営会社 株式会社セールスサポート
価格 1件あたり0.98円(月額19,580円のプレミアムコース)
セグメント条件 地域/業種/

配信規模に合わせて4つのプランを用意し、リストを販売しているのがUrizoです。

無料プランも用意しており、サンプルとして1,600件/月のメールアドレスを提供しています。

リストをエクセルなどにまとめて渡されるのではなく、アドレスの収集やセグメント機能を備えたプラットフォームを利用する形式でサービスを利用します。

もちろん、エクセルにリストを出力することも可能です。

口コミサイトを見てみると、アドレス収集のために検索をかけることができるサイトが多いことから、幅広い業種や新しく立ち上げた企業などにも対応しやすい点が好評のようでした。

有料プランの中でも最も安い「ベーシックプラン」では、月額6,578円で5,000件/月のメールアドレスを収集することができるので、小規模の配信にも対応できるでしょう。

Urizo公式HP

ラクリス

運営会社 株式会社エヌティーワークス
価格 1件あたり3円(月額15,000円のライトPlusコース)
セグメント条件 業種/会社種別/設立/売り上げ

ラクリスでは、リストを購入するだけでなくデータを連携した日にちなどでソートをすることもできるので、セールスメールを配信した日にち別にデータを閲覧することができるそうです。

BtoB(企業間取引)に特化したリスト販売業者なので、個人にサービスをする業種の方は注意してください。

50ものサイトからデータベースを構成しているようで、口コミサイトでは「営業売り上げが1.6倍にまで伸びた」というものも見かけました。

一方で、CSVなどにデータを出力する際に、項目のズレがあり修正に手間取ったという意見もありました。

データがずれると、メールに相手の名前や企業名を差し込む際に、他社の名前が挿入される可能性もあるので送信前にチェックが必要です。

セールスメール用にリストを購入した後は「メール配信システム」で対策を!

メールアドレスを販売しているサイトからリストを購入することで、数百〜数千件のメールアドレスを入手する事ができます。

しかし、先述したようなリスクや注意点があることを忘れてはいけません。

  • オプトイン・オプトアウトの設置
  • IPレピュテーションの低下

ただし、セールスメールを配信できる相手が増えたからといって、それは自社のサービス・商品に魅力を感じてくれる相手が増えたことと同じ意味ではありません。

メールアドレスの入手は、あくまでメール集客における第一歩で、送信するメール(コンテンツ)が魅力的でなければ、受信者は自社の商品やサービスに興味をもってはくれません。

また、リストの購入に関わらず、オプトイン・オプトアウトの設置やIPレピュテーションに対する施策は、メール集客をする企業であれば必ず行うべきものです。

そこでメールの配信業務がある企業では、先ほどご紹介したメール配信システムを利用して上記のような課題をクリアし集客効果の高いセールスメールを配信しています。

オプトイン・オプトアウトのリンク作成やエラーメールの自動削除などはすでにご紹介しましたが、その他にもメール配信システムが提供するツールには以下のようなものがあります。

  • HTMLメールエディタ
  • 効果測定
  • ターゲット配信

リストの購入後、これらの機能がどのように役立つのか詳しく解説をしていきます。

HTMLメールエディタ

HTMLメールとは、文字だけで表示される「テキストメール」とは違い、メールに画像やボタンを配置し視覚的な訴求効果を重視したコンテンツです。

メルマガなどを配信している企業は業種を問わず、HTML形式のセールスメールを配信している事が多く「Amazon」や「NIKE」といった大企業も採用しています。

メールを使って自社の商品・サービスの魅力を伝えるにはピッタリの形式です。

元々は、IT関係の知識がないと作成が難しいことから、HTMLメールを使った集客はハードルが高いものとされていましたが、HTMLメールエディタを利用すれば、誰でも簡単に作成する事ができます。

以下の記事では、メール配信システムの1つである「ブラストメール」の無料トライアル期間を利用し、実際にHTMLエディタを利用している様子をご紹介しています。

【3分でわかる!】ブラストメールとは?ブラストメールのトライアル期間を使って徹底レビュー!

画像を使ってわかりやすく解説してるので、ぜひご覧ください。

効果測定

効果測定とは、配信したメールに関する以下の情報を取得する機能です。

  • 到達率(配信したメールのうち、受信ボックスに届いた割合)
  • 開封率(配信したメールのうち、開封された割合)
  • クリック率(配信したメールに添付されたURLがクリックされた割合)

効果測定をすることで、配信しているセールスメールに対する受信者の反応を把握する事ができます。

もし開封率が低いのであれば「タイトルやファーストビューの工夫をしよう」というように、セールスメールの改善をすることができるようになるでしょう。

これまでセールスメールを配信してきたものの、十分な効果が感じられていない方も含め、メールを使用した集客活動を行う場合は必須の機能です。

ターゲット配信

ターゲット配信は、メールをリストの全員に向けて送るのではなく、受信者を任意の条件でグループ分けした上で、特定のグループにのみメールを配信する機能です。

Gmailのアドレス帳やExcelで配信リストを作成すると、手作業でグループ設定をする必要があります。

しかしメール配信システムのターゲット配信を利用すれば、登録者の情報から自動で配信リストを抽出してくれるため、業種やエリアを絞ったセールスメールの配信が楽になります。

ターゲット配信に関する詳細は、以下の記事でまとめてあるのでぜひご覧ください。

ターゲット配信機能とは?使い方や成功事例をまとめてご紹介します

まとめ

新規顧客を獲得するために、セールスメールの配信を検討している方は、同時にメールアドレスリストの購入もお考えかもしれません。

数百〜数千件もの営業先のメールアドレスを取得することができるリストは、セールスメールの作成・配信を担当している方には魅力的に感じられることでしょう。

しかし、購入したリストを利用しセールスメールを配信する場合は、以下のようなリスクがあることを忘れてはいけません。

  • オプトインの導入が不明瞭な場合がある
  • 配信するメールにはオプトアウトを設置する必要がある
  • 使われていないメールアドレスが含まれる場合がある
  • IPレピュテーションが低下しやすい

また、セールスメールを送信することができる相手が増えたとしても、今まで全く関係性を築いていない企業に送るセールスメールはよほどのことがない限り、レスポンスをいただけないものです。

もし購入したリストを使ってメール集客をする場合は、上記のようなリスクを避けた上で、魅力的なコンテンツを作成するためにメール配信システムの導入も検討しましょう。

メール配信システムの機能やコストは、提供している企業ごとに異なっており、どれが自社の目的・予算にマッチしているのかを精査する必要があります。

メール配信システムを導入する際は、以下のランキング記事を参考にしてお選びください。

《2022年》定番のメール配信システムオススメ30選!無料から有料まで徹底比較しました

メール集客に関する法律等を守りつつも、効率良く新規顧客の獲得を目指しましょう。

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この記事を書いた人

Email Rising編集部です。Email Risingではメール配信システムやメールマーケティングについてのお役立ち情報を発信しています

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