【メール遅延】送ったメールが遅れて届く原因と対策を解説します

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メールは顧客とタイムリーに連絡を取り合ったり、情報やサービスを伝える便利なツールです。

しかし、そのメール送信が何らかの要因で遅延してしまい、困った経験はないでしょうか。数分程度なら問題ありませんが、あまりにも長い時間遅延してしまってはトラブルに発展してしまう恐れがあります。

メール配信の遅延は、原因をしっかりと認識できれば問題を解消させることが可能です。この記事では、遅延の原因と、その解消方法をメールの仕組みを含めて解説します。

目次

メール配信の遅延を放置してはいけない理由

「少し遅れているだけだから」と、メール配信の遅延をそのまま放置してはいけません。数分のタイムラグであれば大きな問題に発展することは少ないでしょう。

しかし、昼間に届くはずだったメールが夜中に届いてしまっては、提供する情報に価値があるとは言えなくなります。情報提供が遅れることで、自社の利益に悪影響を与える恐れもあるのです。

メール配信の遅延を放置してしまった時に起こる問題として、「急ぎの連絡ができない」「クレームの発生」の2点が挙げられます。

急ぎの連絡ができない

メール遅延の最大のリスクは「急ぎの連絡ができない」ことです。急ぎの連絡の内容には、ECサイトなどの会員登録時に必要な本登録用URLを記載したものや、会員登録完了の確認メール、サービスに関してトラブルが起きた際の告知などがあります。

企業から顧客に対して配信する急ぎの連絡は、双方にとって重要です。こういったメールがすぐに届かないと、対応が遅れ、顧客の信用を失いかねません。

また、BtoBの場合であっても体調不良等による打ち合わせ日程の変更依頼など、タイムリーに連絡が必要なケースがあります。

クレームの発生

上記で述べた急ぎの連絡を含め、重要な告知やセールのお知らせなど、ユーザーにとって有益な情報が遅延してしまうと機会損失になるだけでなく、クレームの原因にもなります。

さらに、ECサイトでセールに関する情報を時間通りに告知しなければ、売り上げ低下にもつながるでしょう。

メール配信の遅延は、機会損失、クレームの発生や処理、それによる不利益といったトラブルを助長させるものです。時間通りに配信するためには、遅延の原因を知り、環境を整える必要があります。

メールが届く仕組み

メール配信の遅延の原因を知る前に、メールが届く仕組みを見てみましょう。

メール送受信にはメールサーバー、プロバイダとのインターネット契約が必須です。メールを利用する際は、メールソフト(メーラー)を使って作成します。

なお、メールサーバーには、メールを送信する「SMTP」と、メールを受信する「POP」「IMAP」があります。また、メールサーバーとは別にドメイン名を管理する「DNSサーバー」もあり、メール送信先のIPアドレスを確認することが可能です。

メールサーバーによる具体的なメール送受信の流れを以下にまとめました。

  1. 送信したメールが送信者側のメールサーバーに届く
  2. 相手側に送信する前に、宛先として指定されているメールアドレスから、送信先のIPアドレスをDNSサーバーで調べる
  3. IPアドレスを確認して、送信先のメールサーバーにメールを転送する
  4. メールを受け取ったメールサーバーは、サーバー内にメールデータを保管する
  5. 受信側は、自身が契約するメールサーバーに届いているメールを受け取る

以上を踏まえると、メール配信の遅延には送信側・受信側の両方が影響する可能性があることがわかります。また、各メールサーバーが遅延の原因となるケースも少なくありません。

メール送受信の仕組みに関しては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。

関連記事:【簡単解説】メール送受信の仕組みとエラーの対処方法

メール配信の遅延が起こる原因

メール配信に遅延が発生する原因にはさまざまなケースが考えられますが、主に挙げられるのは、メールサーバーや通信環境の不具合で、送信側・受信側どちら側でも発生します。

また、メール配信サービスには無料のものと有料のものが存在し、無料のサービスでは不十分なサポート体制による遅延が発生する場合も多いようです。

実際にメール配信の遅延が起きてしまった場合に備え、原因になり得る状況を把握しておくことで適切な対処がしやすくなるでしょう。ここでは、遅延の原因になりやすいケースを解説します。

メールサーバーの処理の遅れ

メールの送受信はメールサーバーを介して転送が行われます。そのため、送信したメールが多すぎると、制限できる量を上回ってしまい、サーバーでの処理が追い付かず遅延が発生してしまうことがあります。

企業が顧客にメール配信を行う際、メール一通なら送信にそれほど時間はかかりませんが、企業が顧客に対して送るメール配信などは数万単位の件数になります。

コストを抑えるために無料もしくは安価なメールサーバーを利用することもあるかと思われますが、そういったメールサーバーは処理速度が遅いため、結果的にメール配信が遅延してしまうのです。

大量のメール配信が必要な場合は特に、配信性能を重要視しなければなりません。

メールサーバーやネットワークの不具合

前述の通りメールは宛先のアドレスに到着する前に、メールサーバーを経由して転送を繰り返し、送受信が行われる仕組みです。

メールサーバーのSMTP・POP・IMAPのいずれか一つにでも不具合が起きたり、ネットワークに何らかの障害が発生したりすると、メール配信に大きな影響が出ます。

このようにサーバーやネットワークに不具合が生じると、送信側と受信側、どちらで起きた遅延なのかを確認する手間が発生するため、解決までに時間がかかってしまうのです。

送信先サーバーの制限

送受信できる通信量はプロバイダによって異なります。

また、キャリアによって送受信可能なメールの上限数が決まっているため、送信するメールがプロバイダやキャリアが定めた容量を超えると負荷がかかり、制限されます。

大容量のファイルを添付したり、一度に大量のメールを送信したりすると、送信がブロックされるケースもあります。

通信環境

メールを大量に一斉送信するためには、それに耐えられる性能を持つインターネット回線やサーバーが必要です。

しかし、インターネット回線を整え、高性能なサーバーを用意しても、ネットワーク機器のスペックが不足していては遅延につながってしまいます。

また、メール送信側の通信環境や送信・受信のサーバーに問題がなくても、受信側の通信環境が不十分な場合、受信者の端末に届くまでに遅延が発生するケースもあります。

受信者側の容量不足

配信が遅延した時は、メールボックスの容量にも注意しましょう。メールを受信する側のメールボックスが満杯になっている場合も、遅延が発生したりメールを送信できなかったりする問題が起こります。

受信側のメールボックスの容量不足が原因である場合、送信側だけでは解決できません。不要なメールを削除するなどして、受信側の容量を空けてもらう必要があります。

ブラックリストに入っている

ブラックリストとは、送信側のIPアドレスまたはドメイン名を受信拒否リストに登録することです。悪質なメールが届かなくなる便利な仕組みで、通常、なりすましメールやスパムメールなどの迷惑メールを配信している送信者がブラックリストに登録されます。

しかし、宛先不明のメールアドレスなどに対して繰り返しメール送信をした場合でも、IPアドレスがブラックリストに登録されてしまうため、注意が必要です。ブラックリストに入ると、メール配信の遅延だけでなくメール自体が届かない状態になってしまいます。

また、docomo・au・SoftBankなどのキャリアメールや、Gmailといったメール宛で遅延が起きている場合、ISPによって通信制限がかけられているかもしれません。ISPとは、インターネット回線の接続業者であるプロバイダのことです。キャリアやWebメール、ISPでは独自に規定しているガイドラインでスパム対策を設けているため、自社のメールがスパム扱いされていないかどうか確認してみるとよいでしょう。

メール配信のブラックリストに関しては以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

関連記事:メール配信のブラックリストとは?解除申請と登録の回避方法を解説

メール配信の遅延を防ぐための方法

メール配信の遅延が発生する原因は、メールサーバーやネットワークの不具合、送信先サーバーの制限などさまざまです。遅延の原因が判明したら、それに適した対策を取りましょう。

また、問題が発生してから対処するだけでなく、前もって遅延を防ぐ取り組みも大切になります。ここでは、メール配信が遅延する原因を踏まえ、対応策について解説します。

通信環境の見直し

まずは、通信環境がメール配信に適しているかどうか確認しましょう。一度に大量のメールを送信する場合は、インターネット回線の速度だけでなく、使用しているアプリケーションやパソコンのハードウェアなどの性能を上げることで、メールの配信性能がアップします。

通信環境を見直したうえで、より効率の良いメール配信を行うために、メールサーバーの台数を物理的に増やす、送信方法をキャリアごとに変更するといった手段もおすすめです。

携帯キャリアのガイドラインを確認する

docomo・au・SoftBankといった携帯キャリアでは、メールの一括配信におけるガイドラインを設けており、各社Webサイトにて閲覧できます。GmailやYahooメールなどのメールサービスも同様です。ガイドラインを参照し、自社のメール運用が適切に行えているかをチェックしましょう。

また、外部のメール配信サービスを利用する際も、ガイドラインに沿った内容であるかをサービス提供元へ確認するようにしましょう。

ただし、ガイドラインは、スパム対策のために内容が急に変更される場合があるため注意が必要です。

複数IPアドレスで並列配信する

メール配信において遅延の防止策として、複数のIPアドレスでメールを並列配信するのも有効な方法です。

ただし、プロバイダや携帯キャリアによっては接続制限を設けており、各社で仕様も異なるため、宛先ごとに最適なメール配信のシステム利用を検討する必要があるでしょう。

ブラックリストの解除申請

ブラックリストへの登録を防ぐには、無効なメールアドレスに対して繰り返しメールを送らないことが効果的です。

メールに遅延が発生したら、ブラックリストを管理する団体が運営するサイトにて、リストに登録されていないか確認を行いましょう。万が一登録されていた場合には、早急に管理団体へブラックリストの解除を申請します。

メールの一斉送信は「メール配信サービス」を利用する

ブラックリスト入りやキャリアブロックによる遅延を防ぐため、メール配信サービスの利用も検討してみましょう。メール配信サービスを利用することで、送信方法も柔軟に変更できるうえ、配信の確実性が高まります。

メール配信システムとは

メールの大量配信は一般的にスパムメールに似た行為のため、迷惑メールフォルダに入ってしまったり、文字通りメールが届かない可能性があります。

メール配信システムにはこれらを回避するための技術が使われており、安心安全に大量のメールを届けることができます。その特性から、メルマガ配信や社内向けの一斉メール等に活用されています。

また、メール配信サービスには無料版もありますが、通信環境やソフトのスペックは有料のサービスよりも劣り結局はメールが遅延してしまう可能性も高いです。

安定したメール一斉配信を行うには、有料のメール配信サービスを導入すると安心です。機能や価格が自社の希望に合うかよく確認し、導入を決めましょう。

SMTPリレー・APIメール送信サービス「ブラストエンジン(blastengine)」の活用

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ブラストエンジン(blastengine)は簡単にメールの大規模高速配信が可能なSMTPリレーサーバーを提供していますが、同時にメールサーバーを必要としない、APIでのメール送信の仕組みも提供しています。

サーバーの運用やメンテナンスはblastengineで行うため、常に高いIPレピュテーションを保って安全にメールを送ることができます。

以下のような課題がある場合はブラストエンジンの利用を検討するとよいでしょう。

  • 自社のIPアドレスやドメインがブラックリストに登録されてメールが届かない
  • 国内キャリアへのメールが届かず対応方法もわからない
  • 自社でメールサーバを管理・運用したくない

また、導入社数22,000社、13年連続顧客導入数No.1の姉妹製品blastmailの技術力で構築した配信基盤で、各メールプロバイダ、携帯キャリアドメインへの最適化と大規模ネットワークを経由してメール配信を行い、日本国内への圧倒的な到達率を実現しています。

それでいて、月額3,000円から利用ができるためコストパフォーマンスも高く、メールだけでなく日本語での電話サポートにも対応しています。

メールアドレスの入力のみですぐにトライアルを始めることができますので、是非試してみてください。

関連記事:blastengine(ブラストエンジン)とは?API・SMTP特化のエンジニア向けメール配信サービスを解説

シェア1位のメール配信システム「ブラストメール」の活用

ブラストメールのアイキャッチ画像

メール一斉配信やメルマガ配信に最もおすすめのメール配信システムはブラストメールですブラストメールは13年連続顧客導入シェア1位のメール配信システムとなります。

ブラストメールの特徴は、独自に開発した高速配信エンジンと20年間メールのみに取り組んできた技術力で構築した、大規模ネットワークを経由することで確実にメールを届けています。また、シンプルな操作性と、コストパフォーマンスの高さです。様々な業種や官公庁の導入もあり、定番のメール配信システムと言えるでしょう。

セグメント(ターゲット)配信や効果測定、HTMLメールエディタなど、基本的な機能は全て揃っており、最も安いプランであれば月額4,000円以下で導入できます。

シンプルかつ安いので、初めてメール配信システムを使ってみたい方にもおすすめです。無料トライアルも可能となっているので、まずは試してみてはいかがでしょうか。

関連記事:【3分で分かる!】ブラストメールとは?ブラストメールのトライアル期間を使って徹底レビュー

まとめ

メール配信にて遅延が発生した場合、そのまま放置してはいけません。重要なメールがすぐに送信できないと、顧客からのクレームにつながる他、会社の売り上げにも悪影響を及ぼします。

メール配信が遅延してしまう原因は、通信環境の悪さやメールサーバーの不具合、ブラックリスト入りなどさまざまです。遅延を防ぐには、通信環境の見直しやガイドラインの確認、ブラックリストの解除申請といった方法があるため、これらの対策を取って遅延が起こらないように注意しましょう。

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この記事を書いた人

Email Rising編集部です。Email Risingではメール配信システムやメールマーケティングについてのお役立ち情報を発信しています

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