【簡単解説】メール送受信の仕組みとエラーの対処方法

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現代では、さまざまな場所で電子メールが使われています。

仕事やプライベートで当たり前に使っているメールですが、送受信がどのようにして行われているかご存知でしょうか。

メールの便利なところは、詳しい仕組みを知らなくても利用できるところです。とはいえ、メール送受信に関わる用語や仕組み、エラーコードを知っておくことで、何かトラブルがあった際の対処が容易になることもあるでしょう。

この記事では、電子メール送受信の仕組みやエラーが出た場合の対処について、初めての方にもわかりやすく解説します。

目次

基本の用語を理解しよう

メールの利用には、以下のようにソフトウェアやサーバーなどが必要です。

まずは、メールを送受信するうえで欠かせない基本的な用語について、特徴や仕組みを確認しましょう。

メールソフト

メールソフトとは、メールサーバーを経由して電子メール送受信などを行うソフトウェアです。「メーラー(mailer)」とも言い、パソコンやスマホなどにソフトをインストールして使用します。

基本的な機能はメールの送受信ですが、それ以外にもメールの転送やアドレス帳の管理なども可能です。メールソフトによっては、メール画面のカスタマイズやカレンダー、仕分け機能といったものも備わっています。

メールソフトには便利な機能が多くありますが、利用できるのはインストールした端末のみです。同じアドレスのメールを他の端末でも送受信したい場合、その端末に改めてソフトをインストールしなければなりません。

また、メールソフトはWebメールと混同されますが、明確な違いがあります。

Webメールの基本機能はメールソフトと同じですが、インターネットを通してメールサーバーに接続したうえで、Webブラウザ上でメールの送受信や閲覧を行います。そのため、端末へインストールする必要はありませんが、オフラインではメールを閲覧できません。

メールソフトの場合は、オフラインでもメールの確認が可能です。また、メールソフトの保存容量は端末の容量に依存しますが、Webメールは容量の上限がそれぞれサービスごとに決まっています。

メールソフトに関しては以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

関連記事:本当に使いやすいおすすめのメールソフト7選!【フリーメール】

メールサーバー

メールサーバーは、電子メールの送受信を行う際に用いられます。メールサーバーでメールを確認する場合は、メールサーバーが機能していなければなりません。メールの送受信には、以下3つのメールサーバーが必要です。

  • SMTPサーバー(メールの送信)
  • POPサーバー(メールの受信)
  • IMAPサーバー(メールの受信)

メールの送受信には、上記のメールサーバーが複数で連携し合って行われます。メールサーバーから受信したメールはパソコンに保存され、送信する際はメールサーバーに送られたメールが相手に届く仕組みです。

メールサーバーについてより詳しく知りたい場合は以下の記事を参考にしてください。

参考記事:メールサーバーの種類と役割を解説!設定方法とエラー時の対処法

プロバイダ

電子メールはインターネットを介してやり取りされます。インターネットを利用するには、「光回線」などを提供する回線事業者と契約したうえでプロバイダとも契約しなければなりません。

プロバイダとは、回線とインターネットをつなげる役割を持つ接続事業者です。プロバイダによって回線の安定性や速度、料金などが異なるため、環境に適した契約先を選ぶようにしましょう。

通信プロトコル

「プロトコル(protocol)」とは、約束や手順を表す言葉で、「通信プロトコル」は情報やデータに対して、通信相手と認識を合わせることを目的に使用されています。インターネットや通信回線を介して情報やデータをやり取りする際、対応しているプロトコルが異なると通信ができません。

電子メールで用いられる通信プロトコルは以下の通りです。

  • SMTP(シンプル・メール・トランスファー・プロトコル)
  • POP(ポスト・オフィス・プロトコル)
  • IMAP(インターネット・メッセージ・アクセス・プロトコル)

電子メールに限らず、通信ではそれぞれの分野で決まったプロトコルを使用するのが一般的です。なお、プロトコルには、標準化されているプロトコルと開発元の自社製品のみでしか使用できないプロトコルがあります。

IPアドレス

IPアドレスとは、インターネット上における住所のことです。ネットワークにつながる機器に割り当てられる番号で、通信相手を指定する際に用いられます。メールの送受信に関して必要な送信元と送信先の識別のために、IPアドレスが使用される仕組みです。

IPアドレスは公開情報であるため、個人情報を第三者に知られるリスクがあると考えるかもしれませんが、IPアドレスから個人情報が漏れる心配はありません。

IPアドレスの種類は主に、「グローバルIPアドレス」と「プライベートIPアドレス」の2つです。グローバルIPアドレスは全世界で通用する世界に一つだけのIPアドレスで、プライベートIPアドレスはローカルネットワークの範囲内で使用されます。

メールを送受信する仕組み

以下に、メール送受信の仕組みを簡単にまとめました。

  1. 電子メールを受け取ったメールサーバーは、宛先として指定されているサーバーにそのデータを転送します。
  2. メールを受け取ったサーバーは、サーバー内にデータを保管して受取人がメールを取りに来るのを待ちます。

3.受取人は自身が契約しているプロバイダのメールサーバーに、届けられているメールを受け取りに行きます。

メールの送受信を行うには、「SMTP」「DNS」「POP3・IMAP」のサーバーが必要です。複数のメールサーバーが連携することで、メールの送受信が行われます。では、4つのサーバーについて詳しく見てみましょう。

SMTPサーバーで送信

SMTPサーバーは、電子メールの送信や転送を行うコンピューターで、メールアドレスのドメイン名ごとに存在します。送信者が送ったメールは、SMTPサーバーに届けられる仕組みです。

例えば、ポストに手紙や葉書を投函すると最初に郵便局が回収しますが、SMTPサーバーはこの郵便局のような役割を持ちます。

SMTPサーバーの具体的な役割は次の通りです。

  • 送信者からメールを受け取る
  • 「DNSサーバー」にアクセスし、送信先のメールサーバーを教えてもらう
  • 受信者側のメールサーバーに送信者からのメールを転送する

SMTPサーバーについては以下の記事でより詳しく解説していますので参考にしてください。

関連記事:SMTPサーバーとは?メール送受信における重要性とその他のサーバーとの違い

DNSサーバーで送信先IPを割り出す

DNSサーバーは他のメールサーバーとは役割が異なり、送信先の照合を行い、メールを間違いなく届けるために必要不可欠なサーバーです。

DNSとは「Domain Name System」のことで、ドメイン名を管理するためにあるシステムを指します。DNSサーバーは、インターネット上の住所であるIPアドレスを管理しているため、メールの送信先を判断することが可能です。

相手のメールサーバーに転送する前に、DNSサーバーで送信先のIPアドレスを問い合わせます。

POP3、IMAPで受信

POP3とIMAPは、両方ともメールを受信する際に必要なメールサーバーです。メールサーバーを利用する際は、POPもしくはIMAPどちらかを選択して設定します。

次の章でそれぞれのメリット・デメリットなどの比較をしていきます。

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POP3とIMAPの比較

POP3とIMAPはメールの受信を行う役割がありますが、2つのサーバーには違いがあります。それぞれの特徴を比較してみましょう。

POP3

SMTPサーバーでメールを受信すると、一旦POPサーバーに保管されて端末にダウンロードされます。POPサーバー内でメールを確認し、アドレスごとにあるメールボックスへ送られるのです。POP3を利用すると、オフラインでもメールをチェックできます。

メリット
  • 端末に受信メールをダウンロードしてメールを確認する仕組みで、オフライン時の閲覧が可能
  • 端末にダウンロードするとサーバー側にデータを残さないため、容量を圧迫しない
  • メールの削除や移動といった処理がスムーズ
デメリット
  • 受信したメールソフトでしかメールを確認できない

◆IMAP

SMTPサーバーでメールを受信後、IMAPサーバーがメールを受け取ってチェックをし、アドレスごとに受信メールの仕分けを行います。IMAPは、サーバー上でメールを管理できるのが特徴です。そのため、どの端末からもメールを閲覧できます。

メリット
  • メールサーバー上にメールを保管し、メールソフトがインターネットを介してデータを読み込むことでメールを閲覧できる
  • ユーザーIDやパスワードがわかれば、どの端末からでもメールの確認が可能
デメリット
  • オフラインの状態ではメールを受信できない

簡単にまとめると、POP3はメールをパソコンなどの端末にダウンロードする方式、IMAPはメールをサーバー内で保管・管理する方式です。

そのため、一つの端末もしくはオフラインでメールを確認したい場合はPOP3、複数の端末でメールを受信したい場合はIMAPが適していると言えます。

なお、スマホやタブレットの普及により、近年ではIMAPユーザーが増加傾向にあります。

よくあるメール送信のエラーと対処法

メールを送信した時、数字でエラーが表示された経験はないでしょうか。

送れなかった時は驚いてしまうかもしれませんが、エラーにはそれぞれ意味があり対処法も存在します。スムーズに対応するためにも、メール送信においてどういったエラーがあるのかを事前に把握しておくと安心です。

451エラー

451エラーは「451 Name server timeout」と表示されることもあるエラーです。

このエラーは、ネームサーバーに何かしらの不具合が発生していることを示しています。一時的なエラーであることが多いため、ある程度時間を置くと解決する可能性があります。

550エラー

550エラーは、「550 User Unknown」と「550 Host Unknown」の2種類があり、いずれもメール送信時、宛先のユーザー名を見つけられなかった場合に表示されるエラーです。

550 User Unknownは宛先のメールアドレスにある@マークの「前」の部分が間違っている場合に、550 Host Unknownは宛先のメールアドレスにある@マークの「後ろ」部分が間違っている場合に表示されます。

550エラーが表示される原因は、宛先であるメールアドレスのスペルミスや打ち間違いによるものです。宛先のメールアドレスをもう一度入力し直し、ミスがないか確認をしてから送信してみましょう。

551エラー

「551 Access denied」と表示された場合、送信先が無効になっているためアクセスが拒否されたことを示します。つまり、メールアドレスの送信先が存在しないということです。

このエラーが出たら、まずはメールアドレスの打ち間違いがないかチェックしましょう。宛先が現時点で有効かどうか、送信先メールサーバーの契約が切れていないかも確認します。

552エラー

「552 Message is too large;~bytes max」のエラーは、宛先のメールサーバーによって受信メール容量に制限がかかっている場合に表示されます。その他にも、添付ファイルの容量が大きすぎる、送信先メールボックスの容量が満杯といったケースに表示されるエラーです。

対処法としては、添付ファイルを圧縮する、メールボックスの容量を空けてもらうといった方法が挙げられます。メール容量自体を分割・縮小するのも手段の一つです。

553エラー

「553 Unbalanced」のエラーは、サーバーに存在しないユーザーがメールを送信しようとした場合に表示されます。メールを送る前に、送信者のメールアドレスが認証されているか、送信者のメールアドレスが正しいものかを確認しましょう。

554エラー

「554 Service unavailable」と表示された場合、送信先との通信に失敗しています。エラーメールの全文を読み、通信に失敗した原因を確かめてみましょう。また、送信先のメールサーバーがメンテナンス中のケースもあるため、相手先に確認することも有効です。

メールの一斉送信は「メール配信システム」がおすすめ

大量のメールアドレスへの配信は、一見簡単なように思われています。

しかし、配信先の携帯電話会社やプロバイダーの規制を受けたり、迷惑メール対策の巻き添えを受けてしまい、必ずしも到達できるわけではないという状況です。

そこで、メールを一斉配信する際に使われているのがメール配信システムです。

メール配信システムとは

メール配信システムとは大量のメールアドレス宛に一斉にメールを配信できるシステムのことです。

メールの大量配信は一般的にスパムメールに似た行為のため、迷惑メールフォルダに入ってしまったり、文字通りメールが届かない可能性があります。

メール配信システムにはこれらを回避するための技術が使われており、安心安全に大量のメールを届けることができます。その特性から、メルマガ配信や社内向けの一斉メール等に活用されています。

SMTPリレーサービス「ブラストエンジン(blastengine)」の活用

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ブラストエンジン(blastengine)は簡単にメールの大規模高速配信が可能なSMTPリレーサーバーを提供していますが、同時にメールサーバーを必要としない、APIでのメール送信の仕組みも提供しています。

サーバーの運用やメンテナンスはblastengineで行うため、常に高いIPレピュテーションを保って安全にメールを送ることができます。

以下のような課題がある場合はブラストエンジンの利用を検討するとよいでしょう。

  • 自社のIPアドレスやドメインがブラックリストに登録されてメールが届かない
  • 国内キャリアへのメールが届かず対応方法もわからない
  • 自社でメールサーバを管理・運用したくない

また、導入社数22,000社、13年連続顧客導入数No.1の姉妹製品blastmailの技術力で構築した配信基盤で、各メールプロバイダ、携帯キャリアドメインへの最適化と大規模ネットワークを経由してメール配信を行い、日本国内への圧倒的な到達率を実現しています。

それでいて、月額3,000円から利用ができるためコストパフォーマンスも高く、メールだけでなく日本語での電話サポートにも対応しています。

メールアドレスの入力のみですぐにトライアルを始めることができますので、是非試してみてください。

関連記事:blastengine(ブラストエンジン)とは?API・SMTP特化のエンジニア向けメール配信サービスを解説

シェア1位のメール配信システム「ブラストメール」の活用

ブラストメールのアイキャッチ画像

メール一斉配信やメルマガ配信に最もおすすめのメール配信システムはブラストメールですブラストメールは13年連続顧客導入シェア1位のメール配信システムとなります。

ブラストメールの特徴は、独自に開発した高速配信エンジンと20年間メールのみに取り組んできた技術力で構築した、大規模ネットワークを経由することで確実にメールを届けています。また、シンプルな操作性と、コストパフォーマンスの高さです。様々な業種や官公庁の導入もあり、定番のメール配信システムと言えるでしょう。

セグメント(ターゲット)配信や効果測定、HTMLメールエディタなど、基本的な機能は全て揃っており、最も安いプランであれば月額4,000円以下で導入できます。

シンプルかつ安いので、初めてメール配信システムを使ってみたい方にもおすすめです。無料トライアルも可能となっているので、まずは試してみてはいかがでしょうか。

関連記事:【3分で分かる!】ブラストメールとは?ブラストメールのトライアル期間を使って徹底レビュー

まとめ

電子メールは仕事やプライベートで欠かせない存在です。メールを利用するには、メールソフト以外にもメールサーバーや、プロバイダとのインターネット契約が必要になります。本記事ではその仕組みや、よくあるエラーの例について紹介しました。

トラブルが起きてもスムーズに対処できるよう、送受信の仕組みやエラーコードを理解しておきましょう。

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この記事を書いた人

Email Rising編集部です。Email Risingではメール配信システムやメールマーケティングについてのお役立ち情報を発信しています

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