ビジネスメールの書き出しの基本とマナー【例文あり】

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ビジネスメールは、書き出しによって第一印象が左右されます。

ビジネスシーンでのメールの書き出しは、「宛名・挨拶・自己紹介」の3つが基本で、これらを適切に行うことで丁寧な印象を与えることが可能です。

しかしながら、ビジネスメールをいざ書こうと思うと難しく、想定よりも時間がかかって締まったという経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ビジネスメールの書き出し方について、基礎知識から実践的な書き出し例まで、網羅的に解説します。

初めてのメールから日頃のコミュニケーション、さらには謝罪や依頼まで、あらゆるシチュエーションに対応するビジネスメールの書き出し方が身につくでしょう。

ビジネスメールで頭を悩ませたことがある人は、ぜひご一読ください。

目次

ビジネスメールの書き出しの基礎知識

ビジネスメールの書き出しによって相手に与える印象は変わりますし、メール全体のトーンや構成にも影響します。

ビジネスメールの書き出しに必要ないくつかの要素を理解し、適切に利用することで、相手とのコミュニケーションをより効果的に行うことができます。

また、経済産業省中部経済産業局の運営するものづくり女子の活躍応援サイトではメールを送信する際の基本マナーとして以下の3点が重要だと明記されています。

  • 簡潔
  • 読みやすい
  • 丁寧

これらを意識してビジネスメールを作成することで、相手にとって読みやすく分かりやすいメールを送ることができるでしょう。

ビジネスメールの基本構成は「宛名・挨拶・自己紹介」

ビジネスメールの構成は「宛名・挨拶・自己紹介」の順に書くことが一般的です。

例えば、ある企業の山田さんに初めてメールを送る場合、以下のように書くと良いでしょう。

株式会社〇〇
〇〇様

初めてご連絡します。
株式会社△△の△△と申します。

〇〇サイトの取材記事を拝見し、ご連絡いたしました。

……

このようなビジネスメールの書き出しは、「営業メール」「謝罪メール」「業務連絡」など、どのようなメールでも使えます。

「宛名・挨拶・自己紹介」はビジネスメールのマナーとしては一般的です。基本的にはどんなメールでも書き出しに記載するようにしましょう。

ビジネスメールでの頭語「拝啓」や「敬具」の使用

メールでのコミュニケーションは手紙などと比較するとカジュアルなため、ビジネスメールであっても基本的には「拝啓」や「敬具」は利用しません

しかし、年賀状や企業としての正式な文章など、一部のビジネスシーンでは手紙と同じように利用を求められることがあります。

一般的には「拝啓」や「敬具」は省略し、「〇〇株式会社〇〇様」、「〇〇様」というようにシンプルに宛名を書くことが多いです。

関連記事:メールで年賀状を送るときのマナーと注意点を解説!

宛名の挿入方法とポイント

宛名はビジネスメールの書き出しにおける重要な要素で、正確な名前を使用し、敬称をつけることが基本です。

ビジネスメールにおいて、宛名は相手への敬意を示すと同時に、メールの送信先が正しいことを示す重要な要素です。

宛名の記載例
  • 〇〇様
  • 〇〇 〇〇様
  • 〇〇株式会社 〇〇様
  • 〇〇株式会社 〇〇部 〇〇様

宛名を間違えてしまうと失礼だと感じる人もいるので注意しましょう。宛名ひとつで取引できるかどうかが決まることや、クレームに発展してしまう可能性もあります。

また、メルマガなどの一斉メール送信をする場合は個人情報漏洩の問題などもあり特に注意が必要です。メールを一斉送信する時の宛名のマナーは、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

関連記事:メールを一斉送信する時の宛名のマナー!宛名を自動で設定する裏技もご紹介します

自己紹介の重要性とその方法

相手に信頼してもらうためには自己開示が重要となります。そのため、ビジネスメールでも書き出しにおいて自己紹介をすることが重要となります。

ただし、自己紹介と言っても自身の趣味や職歴などを書く必要はありません。相手に自分が誰であるかを知らせ、なぜそのメールを送っているのかの理由を明示すると良いでしょう。

例えば、以下のように記載するとシンプルで相手にも伝わりやすいです。

「〇〇株式会社の〇〇と申します。〇月〇日にプレスリリースで配信されていた、新製品〇〇についてお伺いしたくご連絡差し上げました」

このように自分の会社名と名前、必要あれば役職、そして連絡理由を明確に伝えるのが一般的です。

自己紹介を疎かにしてしまうと、相手に不信感を与えてしまいメールの返信率が低くなる可能性もあるため、注意しましょう。

メールに一言添えることで生まれる丁寧な印象

ビジネスメールに「お世話になっております」や「いつもありがとうございます」などの一言を添えることで、相手に対する敬意と丁寧さを示すことができます。

ビジネスメールは直接の対面コミュニケーションと異なり、自分の感情や態度を言葉で伝える必要があります。そのため、敬意を示すフレーズを添えることで、相手により良い印象を与えることができます。

  • お世話になっております
  • お疲れ様です
  • 突然のご連絡失礼いたします
  • 初めてご連絡します
  • 厚く御礼申し上げます
  • ご厚情を賜り、誠にありがとうございます

これらのフレーズはメールの送信先や送信内容によって柔軟に変える必要があります。どのようなシーンでもクッション言葉はビジネスメールのマナーのひとつと言えるため意識しておきましょう。

関連記事:「お世話になっております」は初めての相手にも使える?

ビジネスメールを書く際の注意点

ビジネスメールを書く際は、様々な注意点があります。ここでは以下3つの内容について詳しく解説します。

  • ビジネスメールでの敬語の使い方
  • 宛名と内容の確認方法
  • 結びの挨拶の重要性とその書き方

ビジネスメールでの敬語の使い方

敬語はビジネスコミュニケーションの基本であり、ビジネスメールでも重要な要素のひとつとなります。

ビジネスメールでよく使われる敬語の例
  • お返事いただけますと幸いです
  • 〇〇の件、その後いかがでしょうか?
  • お手数をおかけしますが
  • お忙しいところ恐れ入りますが
  • お目通しいただければ幸いです
  • ご覧いただけましたでしょうか?
  • ご認識の通りです
  • 承知いたしました

敬語を適切に使えないと相手にネガティブな印象を与えがちです。ビジネスメールにおいて、敬語は「できて当たり前」なので使い方や表現を間違えないように注意しましょう。

宛名と内容の確認方法

ビジネスメールを送信する前には、宛名と内容の再確認が必要です。これにより、誤送信や情報の不備を防ぐことができます。

時間をかけて作成したメールほど、すぐに送りたくなりますが、宛名や内容が誤っていると相手からの信用を損なってしまう可能性があります。

また、宛名の利用方法もとても重要で「To・Cc・Bcc」の使い分けはしっかりと理解しておきましょう。

  • To:主要なメールの宛先を指定
  • Cc:参考情報を共有する宛先を指定
  • Bcc:他の受信者から見えないように共有する宛先を指定

送信前には、メールのTo欄などに入力した宛名が正しいか、本文の内容に誤りがないかを再確認します。

宛先の設定を誤って個人情報漏洩の問題などがおきると企業としての信用問題にも発展しかねません。誤送信にはくれぐれもご注意ください。

関連記事:メールの「Cc」の意味や書き方を徹底解説!ToやBccとの違いとは?

関連記事:BCCで一斉送信する前に知っておきたいリスクと対策を徹底解説

結びの挨拶の重要性とその書き方

ビジネスメールでは、結びの挨拶を書くことがマナーとなっており結びの文章がないと相手が素っ気ないと感じることもあります。

また、忙しい相手に対しても簡潔に要件を伝えつつ、締めの言葉で次に相手に何をしてほしいのかを明確に伝えることで、スムーズなコミュニケーションが可能となります。

以下、結びの言葉で使えるフレーズをいくつかご紹介します。

  • 引き続きよろしくお願いたします
  • 何卒宜しくお願い申し上げます
  • ご確認のほど、よろしくお願い申し上げます
  • ご検討いただけますと幸いです
  • 心よりお詫び申し上げます
  • ご容赦くださいますようお願い申し上げます

ビジネスメールにおける結びの挨拶は、相手からの印象を大きく左右します。状況に応じて最適なフレーズを使えるようにしておきましょう。

関連記事:ビジネスメールで使えるの締めの言葉9選【ケース別で紹介】

シチュエーション別・相手別:ビジネスメールの書き出し例文集

ビジネスメールの書き出しは、相手や状況に応じて変化します。これらの要素を考慮して適切な表現を選ぶことが、コミュニケーションを円滑に進める上で重要となります。

ここでは以下の内容について例文を交えて詳しく解説していきます。

  • 初めてメールする相手への書き出しの例文
  • 普段から連絡を取り合う相手への書き出しの例文
  • 久しぶりに連絡する相手への書き出しの例文
  • 相手からの連絡に返信する場合の書き出しの例文
  • 謝罪や依頼を伝えるメールの書き出しの例文
  • 取引先へのメール、上司や同僚へのメールの書き出しの例文

初めてメールする相手への書き出しの例文

初めての相手にメールを送るときの書き出しは、上述した「宛名・挨拶・自己紹介」が基本となります。

適切な敬語を用い、自己紹介を含め、なぜ連絡を取っているのかを明確にすることが大切です。以下、例文です。

株式会社〇〇
〇〇部〇〇様

突然のメールでのご連絡にて失礼いたします。
株式会社〇〇営業部の〇〇と申します。

貴社事業の〇〇につきまして、弊社サービスの〇〇をご紹介させていただきたく、ご連絡をさせていただきました。

……

初めてのビジネスメールは今後、信頼関係を築いていけるかどうかの判断の一つになります。

また、営業メールとして初めて連絡する場合にはアポイントを獲得するためのコツがいくつかありますので、興味のある方は下記記事も併せてご覧ください。

関連記事:【アポ率が上がる】営業メール5つのコツと例文・注意点をご紹介

普段から連絡を取り合う相手への書き出しの例文

日常的に連絡を取り合う相手へのビジネスメールでは、比較的リラックスした内容でカジュアルに書き出しを書いても問題ありません。

ただし、相手への敬意は忘れずにビジネスとしての形式を保つことが重要です。以下、例文です。

〇〇様

お世話になっております。
〇〇です。

先日はセミナーのご共催ありがとうございました。参加者様からの評判もよかったので来月あたりで再度、共催できればと思いご連絡いたしました。

……

日常的に連絡を取り合う相手とは、お互いの会社名を省略したり柔らかい文章を使っても問題ありません。むしろ、かための言葉を使っていると相手から「距離感がある」と感じられてしまう可能性があります。

状況や相手に応じて言葉を使い分けるようにしましょう。

久しぶりに連絡する相手への書き出しの例文

久しぶりに連絡を取る相手へのビジネスメールでは、挨拶の後に久しぶりの連絡であることを簡潔に伝えるのが適切です。

長い間連絡が途絶えていた相手に対するメールでは、ある程度のフォーマルさが求められます。

〇〇株式会社 〇〇様

ご無沙汰しております。
〇〇です。

昨年はセミナーのご共催で大変お世話になり、ありがとうございました。参加者様からの評判もよかったのでまた今年もご一緒できればと思いご連絡いたしました。

〇月ぐらいでご都合はいかがでしょうか?

……

相手との関係性にもよりますが、久しぶりのメールだからといって必要以上にへりくだる必要もありません。

相手からの連絡に返信する場合の書き出しの例文

相手からのメールに対する返信では、まずは相手のメッセージに対する謝意を示すことが重要です。その上で、自分のメッセージを伝えるようにします。

〇〇様

お世話になっております。
〇〇です。

この度は共催セミナーのお誘いありがとうございます。

昨年ご一緒させていただいたセミナーは、参加者様からの評判もよかったのでぜひまた今回もお願いしたいと思います。

……

連絡に対するお礼を一言伝えることで相手に好印象を与えることができます。

謝罪や依頼を伝えるメールの書き出しの例文

人間誰しもがミスをしますので、ビジネスにおいてもミスが全くないということはあり得ません。大事なことはミスをした後の対応です。

謝罪が必要なシーンではどうしても言い訳が先行しがちですが、これはNGです。相手の立場にたって、相手にとって必要な情報を提供するのが望ましいです。

〇〇株式会社 〇〇様

いつもお世話になっております。
〇〇株式会社の〇〇です。

この度は弊社サービスの不具合によりご迷惑をおかけしてしまい大変申し訳ございません。

問題の原因はXXで、現在は全力で解決に取り組んでおります。

……

謝罪メールは相手との信頼関係に関わる大きな問題です。謝罪の内容とその原因だけでなく解決策を伝えるようにしましょう。

関連記事:【例文アリ】気持ちが伝わる謝罪文の書き方とフレーズ集

取引先へのメール、上司や同僚へのメールの書き出しの例文

取引先、上司、または同僚へのメールでは、相手との関係性を尊重しつつ、目的を明確に伝えましょう。

以下、取引先へのメールの例文です。

〇〇様
いつもお世話になっております。

株式会社〇〇の〇〇です。

お忙しいところ恐れ入りますが、〇〇製品の最新情報や今後のご利用についてご状況をお伺いしたく、来週中にお時間をいただくことは可能でしょうか?

……

以下、上司へのメールの例文です。

〇〇さん

お疲れ様です。
〇〇です。

新プロジェクトの進捗について確認したく、ご連絡しました。

……

取引先、上司、または同僚へのメールの書き出しでは、相手との関係性によって使う言葉が変わってきますが、基本的な構成は同じです。

ビジネスメールの型を覚え、円滑なコミュニケーションを心がけましょう。

ビジネスメールの書き出しについてまとめ

ビジネスメールの書き出しは、相手に対する敬意を示し、メール全体の印象を決める重要な要素のひとつです。

一般的には「宛名・挨拶・自己紹介」の3つを記載してから、本題を伝えます。

また、誰に対して何を伝えるか状況によって使うべき言葉が変わってきます。ビジネスメールと一口に言っても、その中には「謝罪メール」「営業メール」「お礼メール」など様々なメールが存在します。

定型文を使いまわしているだけでは、読まれないメールになってしまうので、相手の気持ちを考え心のこもったメールを送信するようにしましょう。

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この記事を書いた人

Email Rising編集部です。Email Risingではメール配信システムやメールマーケティングについてのお役立ち情報を発信しています

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